ネット通販で欲しい商品をカートへ入れたら、「あと700円で送料無料」と表示された。
送料500円を払うくらいなら、何か700円くらいの商品を追加したほうがお得な気がしますよね。
ところが、送料無料にすることだけを目的に商品を買い足すと、送料を払うより支払総額が増えることがあります。
結論から言うと、送料無料までの不足額と送料を比べたうえで、「追加する商品を送料無料でなくても買うか」を考えることが大切です。
この記事では、送料無料のために買い足すと損をするケース、買い足してもいいケース、ネット通販で無駄遣いを増やさない7つの判断基準まで詳しく紹介します。
送料無料まで買い足したくなる理由
必要な商品はすでにカートへ入っているのに、「あと○円」という表示を見ると別の商品を探したくなることがあります。
これは、それほど不思議なことではありません。
商品代には納得して払えるのに、送料だけは「できれば払いたくないお金」と感じやすいからです。
送料は商品が増えない支出だから
1,000円の商品へ1,000円払えば、手元には商品が残ります。
一方、送料500円を払っても商品そのものは増えません。
そのため、「500円を送料に使うくらいなら、700円の商品を追加したほうがいい」と感じやすくなります。
ただし、家計で見るべきなのは何が増えたかではなく、最終的にいくら支払ったかです。
送料500円を避けるために700円の商品を追加すれば、支出は200円多くなります。
追加した商品が本当に必要なら問題ありません。
送料無料にするためだけに探した商品なら、「送料を節約した」というより、200円多く使って商品を一つ増やしたとも考えられます。
「あと少し」と言われると届かせたくなる
送料無料まで3,000円足りないなら、「今回は送料を払おう」と判断しやすいでしょう。
ところが「あと300円」「あと500円」と表示されると、急に買い足しが現実的になります。
あと少しなら届かせたい。
せっかくここまで買ったのだから、送料無料にしたい。
そんな気持ちになりやすいものです。
私は「あと少しで送料無料」という表示を見たときほど、一度カートの商品だけで会計した場合の総額を見るようにしています。
不足額だけを見るより、実際に財布から出る金額で考えたほうが冷静になりやすいからです。
買い足す商品を探しているうちに欲しいものが増える
最初は送料無料まで500円足りないだけだった。
そこで500円前後の商品を探し始めたら、1,200円の商品が気になった。
さらに関連商品を見ているうちに、別の商品までカートへ入れた。
ネット通販ではこんな流れも起こります。
送料無料にするための商品探しが、新しい買い物の入口になってしまうのです。
通販サイトを見るほど予定外の商品まで買ってしまう場合は、ネット通販で買いすぎる原因と対策もあわせて見てみてくださいね。
送料を払うと損した気分になる
商品4,000円、送料500円なら、支払額は4,500円です。
これを見て「500円も無駄にした」と感じる人もいるでしょう。
しかし、送料は商品を届けてもらうために必要な費用です。
消費者庁も、「送料無料」という表示は通常、消費者が送料という費目を別途支払わず商品を購入できることを表すものであり、物流サービス自体には相応の費用がかかると説明しています。
送料を払うこと自体を失敗と考えなくても大丈夫です。
不要な商品を追加するくらいなら、必要な配送サービスへ料金を払うほうがシンプルなこともあります。
買い足しと送料は総額で比較する
送料無料にするべきか迷ったら、まず計算してみましょう。
難しい計算は必要ありません。
「送料を払った場合」と「商品を追加した場合」の支払額を比べるだけです。
買い足し額が送料より高い場合
例えば、次の条件で考えます。
- 現在のカート:4,200円
- 送料無料:5,000円以上
- 通常の送料:500円
- 送料無料まで不足:800円
そのまま注文すれば、4,200円+送料500円で4,700円です。
800円の商品を追加して送料無料にすれば、5,000円です。
つまり、買い足したほうが300円多く支払います。
その800円の商品が必要なら、300円多く払って商品を手に入れる選択には意味があります。
しかし、送料無料にするためだけに探した商品なら、300円の支出増です。
買い足し額が送料より安い場合
反対に、次のようなケースもあります。
- 現在のカート:4,700円
- 送料無料:5,000円以上
- 通常の送料:500円
- 送料無料まで不足:300円
そのままなら4,700円+500円で5,200円です。
300円の商品を追加して送料無料になれば5,000円です。
この場合は、買い足したほうが支払額そのものも200円安くなります。
使う商品が300円程度で見つかるなら、買い足す選択も十分考えられます。
「不足額」と「実際の商品価格」は違う
ここで注意したいのが、送料無料まであと400円だからといって、ちょうど400円の商品があるとは限らないことです。
実際に見つかった商品が980円なら、その980円で比較する必要があります。
例えば送料500円を避けるために980円の商品を追加すれば、支払いは480円増えます。
画面に表示されている「あと400円」ではなく、実際にカートへ追加する商品の価格で計算しましょう。
必要な商品なら単純な損とは限らない
買い足し額が送料より高くても、その商品を数日後に買う予定だったなら話は変わります。
例えば、洗剤を来週必ず買う予定だったとします。
今日の注文へ追加すれば、次の買い物を前倒ししただけとも考えられます。
この場合は、「700円の商品を余計に買った」ではなく、「来週使う700円を今日使った」という見方もできます。
大事なのは、送料無料という表示を見る前から必要だった商品なのかどうかです。
送料無料でも損しやすいケース
送料無料になったというだけで、買い物全体がお得になったとは限りません。
特に次のような買い足しは、あとから「別にいらなかったな」となりやすいので注意したいところです。
追加する商品をゼロから探している
必要な商品があるなら、すぐ思いつくことが多いものです。
それなのに通販サイト内を何ページも移動しながら、「何か500円くらいのものはないかな」と探しているなら、一度止まってみましょう。
商品が欲しいのではなく、送料無料という条件を達成したくなっている可能性があります。
私なら、買い足すものがすぐ思いつかなければ、その時点で送料を払う選択を候補に戻します。
欲しいものを探すのではなく、必要なものが最初からあるかで判断するほうが分かりやすいです。
「いつか使う日用品」を追加する
送料無料の調整に使いやすいのが日用品です。
洗剤、ティッシュ、シャンプー、歯磨き粉などは、いずれ使うため無駄ではないように感じます。
しかし「いつか使う」を繰り返すと、家には何カ月分ものストックがたまります。
使う商品でも、買う時期を必要以上に前倒しすれば、そのぶん今月の支出は増えます。
日用品のストックが増えやすい場合は、日用品を買いすぎないための買い物方法も一緒に見直してみてくださいね。
安い雑貨を追加する
文房具、収納用品、スマホ小物、キッチングッズなどは価格調整に使いやすい商品です。
一つ数百円なので、「これくらいなら」と追加しやすくなります。
ところが、価格が安いことと必要であることは別です。
送料500円が惜しくて700円の雑貨を買い、その雑貨を一度も使わなければ、節約とは言いにくいでしょう。
送料無料のために食品を増やす
食べ物なら無駄にならないと思って追加する場合もあります。
もちろん、普段から食べている食品なら活用しやすいでしょう。
ただし、普段は買わないお菓子や珍しい食品を「送料調整」として追加すると、純粋に買い物量が増えることがあります。
食品なら何でも実用品というわけではありません。
追加する前に、もともとの買い物リストに入っていたか考えてみましょう。
送料無料とセールが重なっている
セール中は、普段以上に「今買ったほうが得」という気持ちが強くなります。
そこへ「あと○円で送料無料」が加わると、買い足す理由がさらに増えます。
セール価格。
ポイント還元。
送料無料。
お得な条件が重なるほど、実際に支払う総額を見失わないことが大切です。
値引きを見ると予定外の商品まで追加してしまう人は、セールで買いすぎる人の心理と対策もあわせて読んでみると分かりやすいですよ。
送料無料まで買い足してもいいケース
ここまで読むと、「送料無料のための買い足しは全部ダメなの?」と思うかもしれません。
そんなことはありません。
追加する商品が必要で、支払総額にも納得できるなら、まとめて注文するのは合理的です。
買い足し額が送料より安い
単純な金額だけで考えるなら、買い足し額が送料より安い場合は検討しやすくなります。
送料600円に対して、必要な商品を400円追加すれば送料無料になる。
この場合は総額も200円安くなります。
ただし、400円の商品を無理に見つける必要はありません。
使わない商品を増やすくらいなら、収納や管理の手間まで考えて判断しましょう。
数日以内に買う予定の商品がある
トイレットペーパーや洗剤など、近日中に確実に購入する商品があるなら、今回まとめる方法があります。
別の日に注文すれば、そのときにも送料が発生する可能性があります。
配送回数を一回にまとめられる点もメリットです。
ただし、半年後に使うものまで前倒しする必要はありません。
「近いうちに買うことが決まっているもの」に限定すると買いすぎを防ぎやすくなります。
いつも使う消耗品が切れそう
毎日使っていて消費量が分かっている商品なら、買い足し候補にしやすいでしょう。
- 歯磨き粉
- 洗剤
- ゴミ袋
- シャンプー
- 仕事で使う消耗品
ポイントは、「いつか使う」ではなく「次に必要になる時期がおおよそ分かる」ことです。
同じ日用品でも、現在のストックが十分なら追加する必要はありません。
買い物を一回にまとめられる
今日一つ注文して、明日また別の商品を注文するより、必要なものを一度にまとめたほうが管理しやすい場合があります。
荷物を受け取る回数も減らせます。
消費者庁も、持続可能な物流の観点から、再配達を避けることや配送負荷への理解を呼びかけています。
必要なものを無理なく一回の注文へまとめられるなら、送料無料だけでなく手間の面でもメリットがあります。
無駄な買い足しを防ぐ7つの判断基準
毎回細かく悩むのが面倒なら、自分なりのルールを決めておくとラクです。
送料無料表示が出たときは、次の7つを順番に確認してみましょう。
1.まず送料と不足額を比べる
最初に見るのは、送料無料まであといくらかではありません。
送料そのものです。
不足額800円、送料500円なら、不要な800円の商品を買い足すより送料を払ったほうが300円安くなります。
不足額300円、送料500円なら、300円程度で必要な商品があれば追加を検討できます。
数字を並べるだけで判断できるケースは多いです。
2.買い足す商品の実際の価格を見る
送料無料まであと300円でも、実際に追加する商品が780円なら780円で考えます。
「あと300円」という表示に引っ張られないようにしましょう。
比較するのは、送料と追加商品の実際の価格です。
3.送料無料でなくても買うか考える
かなり使いやすい判断基準です。
「送料無料に関係なく、この商品を今日買う?」
答えがYESなら、追加しても活用できる可能性があります。
答えがNOなら、送料無料にするためだけの商品になっている可能性があります。
私は、ここで迷う商品はいったん追加しないくらいのほうが、結果的に使わないものを増やさずに済むと考えています。
4.家に同じものがないか確認する
買い足し候補として日用品を選ぶなら、ストックを確認します。
洗剤を追加しようと思ったら、収納棚を見る。
充電ケーブルを追加しようと思ったら、引き出しを見る。
食品なら冷蔵庫や保存棚を見る。
「どうせ使うから」と追加して、帰宅後に同じものが何個もあることへ気づくパターンを防げます。
5.必要なら次回へ回せないか考える
急ぎではない商品なら、今回買わずに次の注文へ回す方法もあります。
例えば、送料を避けるために無理やり商品を追加するのではなく、必要なものがそろうまで数日待つ。
その間に別の商品が必要になれば、一度に注文できます。
もちろん、今すぐ必要な商品を送料無料になるまで何週間も待つ必要はありません。
急ぎかどうかで判断しましょう。
6.ポイントより支払総額を見る
送料無料に加えてポイントアップがあると、「かなり得なのでは」と感じることがあります。
しかし、ポイントをもらうために予定外の商品を買えば支出は増えます。
例えば500ポイント増えるとしても、不要な1,500円の商品を追加すれば、財布から出るお金は増えています。
ポイントは最後に確認するおまけ程度に考えると、判断がシンプルになります。
7.送料を必要経費として払う
どう考えても追加するものがない。
そんなときは、普通に送料を払えばOKです。
送料を払ったから買い物に失敗したわけではありません。
必要な商品だけを買い、余計なものを家に増やさなかったとも考えられます。
私なら、500円の送料を避けるために1,000円の商品を無理やり探すくらいなら、500円で「余計な買い物をしない選択」を買ったと考えます。
商品別に買い足すか判断するコツ
送料無料の調整に選びやすい商品でも、種類によって考え方は少し変わります。
日用品
日用品は、使用量が分かっている定番商品なら買い足しやすいジャンルです。
ただし、ストックがすでに何個もあるなら急いで追加する必要はありません。
目安として「予備は一つまで」など、自分なりの上限を決めると管理しやすくなります。
食品
食品は賞味期限や消費量も考えます。
いつも食べている保存食品なら買い足しやすい一方、送料無料を理由に初めての商品を大量に買うのは慎重に考えたいところです。
安く買っても食べ切れなければ、節約にはなりません。
ガジェット小物
ケーブル、アダプター、ケースなどは数百円から買えるため、送料調整に使いやすい商品です。
しかし、小さいものほど家に同じ用途の商品が眠っていることがあります。
追加する前に、手持ちのものでは本当に足りないか確認しましょう。
消耗品
仕事や趣味で必ず使う消耗品なら、買い足しても無駄になりにくいでしょう。
プリンター用品、電池、文房具などです。
ただし、使用頻度が低いものまで大量に持つ必要はありません。
雑貨や便利グッズ
最も慎重に考えたいのが、「あると便利そう」という商品です。
送料無料にするために商品を探していて初めて存在を知ったものなら、いったんカートから外してもいいでしょう。
数日後にも欲しければ、そのとき改めて購入できます。
価格が安い商品を予定以上に買うことが多い場合は、100均で買いすぎる原因と無駄遣いを減らす方法も参考にしてみてくださいね。
送料無料についてよくある疑問
送料無料にするために買い足すのは損?
必ず損とは限りません。
買い足し額が送料より安かったり、近いうちに必ず買う商品を追加したりするなら合理的な場合があります。
送料無料にするためだけに不要な商品を追加し、追加額が送料を上回る場合は支払総額が増えます。
送料を払うほうが安いのはどんなとき?
買い足す商品の金額が送料より高く、その商品を本来買う予定がない場合です。
例えば送料500円に対して、不要な800円の商品を追加すれば、送料を払ったほうが300円少ない支出で済みます。
あと数百円なら買い足したほうがいい?
不足額ではなく、実際に追加する商品の価格と送料を比べてください。
あと300円でも、買いたい商品が900円なら900円で比較します。
日用品なら買い足しても無駄にならない?
必ず使う商品でも、ストックを必要以上に増やせば今月の支出は増えます。
消費量が分かっていて、近いうちに買う予定だったものを追加する程度なら使いやすいでしょう。
送料無料になるまで注文を待ったほうがいい?
急ぎではないなら、必要な商品が増えるまで数日待つ方法があります。
ただし、生活に必要なものを長期間我慢してまで送料無料を狙う必要はありません。
時間や手間も含めて判断しましょう。
ポイントが多く付くなら買い足してもいい?
ポイントだけで判断しないほうが安全です。
追加商品の代金から獲得ポイントを引いたとしても、本来必要のない商品なら支出は増えています。
まず必要性と支払総額を確認し、そのあとポイントを見る順番がおすすめです。
送料無料の商品なら一番安い?
必ずしもそうとは限りません。
送料込みの商品価格と、商品代+送料の合計を比較する必要があります。
「送料無料」という文字だけではなく、最終的に支払う総額を見ましょう。
送料を払うのはもったいない?
必要な商品を自宅まで届けてもらうための費用なので、送料そのものが無駄とは限りません。
不要な商品を追加して送料をゼロにするより、必要な商品だけを購入して送料を払うほうが支出を抑えられるケースもあります。
まとめ:送料無料より支払総額を見よう
「あと少しで送料無料」と表示されると、何か買い足したくなるのは自然です。
しかし、送料無料になったことと、支払額が安くなったことは同じではありません。
送料500円を避けるために800円の不要な商品を追加すれば、支出は300円増えます。
反対に、送料500円に対して300円で必要な商品を追加できるなら、買い足したほうが総額を抑えられる場合もあります。
判断するときは「送料無料になったか」ではなく、「結局いくら払うのか」を見てください。
そして金額がほぼ同じなら、追加する商品を本当に使うかで決めれば十分です。
買い足すものが思いつかないなら、無理に探さなくても大丈夫です。
次に「あと○円で送料無料」と表示されたら、まず送料と追加商品の価格だけ比べてみてくださいね。
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