ATMで自分のお金を引き出しただけなのに、手数料がかかってしまった。
金額は数百円程度でも、「なんだかものすごくもったいないことをした気がする」と感じますよね。
しかも、ATM手数料は一度なら小さな出費でも、毎月何度も払っていると意外と無視できません。
仮に1回110円の手数料を月4回払えば、年間では5,280円。毎回「たった110円」と思っているうちに、それなりの金額になります。
とはいえ、ATM手数料を避けるために遠くの銀行まで毎回歩いたり、必要以上に現金を大量に持ち歩いたりする必要もありません。
大切なのは、手数料を払わないために頑張ることではなく、普段から手数料がかかりにくい使い方を作っておくことです。
この記事では、ATM手数料が発生する理由から、無料にする7つの方法、手数料だけに振り回されないための考え方までわかりやすく紹介します。
ATM手数料はなぜもったいない?
ATM手数料は、買い物のように何か商品が手元へ残る支出ではありません。
自分の預金を引き出すためにお金がかかるので、特にもったいなく感じやすい支出です。
もちろん、ATMには設置や管理、現金の補充、セキュリティなどさまざまなコストがかかっています。
そのため、手数料そのものがおかしいわけではありません。
ただ、銀行や利用条件によっては無料で使える時間帯や回数が用意されているため、少し使い方を変えるだけで払わずに済むケースがあります。
少額なので気にしなくなりやすい
ATM手数料が家計で見落とされやすい理由は、1回あたりの金額が比較的小さいことです。
例えば、5,000円を引き出すときに110円の手数料が表示されても、「仕方ないか」とそのまま操作を進めてしまうことがあります。
しかし、この110円を月4回払えば年間5,280円です。
仮に1回220円なら、月4回で年間10,560円になります。
一回の金額だけを見ると小さくても、回数が増えると家計への影響も大きくなります。
こうした小さな出費が積み重なる考え方については、ラテマネーとは?小さな無駄遣いを減らして貯金を増やす方法でも詳しく紹介しています。
払っても生活が便利になるわけではない
同じ110円でも、好きな飲み物を買ったなら満足感があります。
一方、ATM手数料は払っても預金残高からお金を移動させただけです。
そのため、「できるなら払いたくない支出」と感じる人が多いでしょう。
無料で利用できる方法が簡単に選べるなら、わざわざ有料の方法を選ぶ必要はありません。
何となく払う習慣がつきやすい
一度コンビニATMで手数料を払うことに慣れると、その後も「まあいいか」で使い続けてしまうことがあります。
帰宅途中のコンビニで現金を引き出し、数日後にまた足りなくなって同じATMへ。
一回ごとに大きな負担を感じないため、毎月いくら払っているのか把握していない人もいます。
節約したいなら、まずはATM手数料をゼロにすることより、「月に何回払っているか」を知るところから始めるとよいでしょう。
手数料がかかる主なケース
ATM手数料は、どのATMでも必ず発生するわけではありません。
銀行、利用するATM、時間帯、曜日、口座の優遇条件などによって変わります。
同じキャッシュカードでも、昼間は無料だったのに夜は有料になることもあります。
時間外に利用する
銀行によっては、特定の時間帯なら自行ATMを無料で利用できても、早朝や夜間は手数料がかかる場合があります。
平日の昼間に利用できる人なら、無料時間帯を把握しておくだけで手数料を避けられることがあります。
一方、仕事の都合で夜しかATMを使えない人もいるでしょう。
その場合は、無料時間に合わせることより、時間外でも無料になる条件や別のATMを確認したほうが現実的です。
コンビニATMを利用する
コンビニATMは、いつでも利用しやすく非常に便利です。
その反面、銀行や契約内容によっては利用手数料がかかります。
「銀行のATMまで行くのが面倒だから」という理由で毎回コンビニATMを使っていると、手数料が積み重なることがあります。
ただし、コンビニATMでも一定回数まで無料になる銀行や条件があります。
自分の口座がどのATMで無料になるのか、一度公式サイトや銀行アプリで確認しておくと便利です。
無料回数を使い切っている
ネット銀行などでは、条件に応じて「月○回までATM手数料無料」といった優遇が用意されている場合があります。
この場合、無料回数の範囲なら問題ありませんが、回数を超えると手数料が発生します。
無料だからと少額ずつ何度も引き出していると、月の途中で無料回数を使い切ることもあります。
無料回数が決まっている口座では、今月あと何回利用できるのかをアプリなどで確認しておきましょう。
提携していないATMを使う
近くにATMがあったからといって、自分の銀行口座で無料とは限りません。
提携関係や条件によって、無料で使えるATMと有料になるATMがあります。
特に普段と違う場所で現金を引き出すときは、画面に表示される手数料を確認してから操作を進めましょう。
無料にする7つの方法
ATM手数料を減らす方法は、毎回「無料のATMはどこだ」と探し回ることではありません。
普段の使い方を少し整えるだけでも、手数料はかなり避けやすくなります。
1.無料になるATMを把握する
最初にやりたいのは、自分の銀行口座で無料になるATMを確認することです。
銀行の公式サイトやアプリを見ると、利用できるATMや手数料を確認できます。
ポイントは、「いつも使っているATMが無料か」だけではなく、生活圏内で無料のATMがどこにあるかを見ることです。
例えば、通勤途中の駅、よく行くスーパーの近く、勤務先周辺などに無料ATMがあれば、わざわざ遠回りする必要がありません。
一度確認しておけば、その後は考えずに同じATMを利用できます。
2.無料の時間帯に利用する
利用している銀行に無料時間帯があるなら、その時間にまとめて現金を引き出します。
例えば、昼休みに銀行ATMの前を通るなら、そのタイミングで必要な現金を用意しておく方法があります。
ただし、ATM手数料を避けるためだけに休日の予定を変えたり、わざわざ交通費を使って銀行へ行ったりする必要はありません。
普段の生活の中で無料時間帯を利用できるときだけ意識するくらいで十分です。
3.現金を少額ずつ引き出さない
3,000円、5,000円と少額を何度も引き出している人は、回数を少し減らしてみましょう。
例えば、一週間に必要な現金をある程度まとめて引き出しておけば、数日おきにATMへ行く必要がなくなります。
無料回数に制限がある銀行を利用している場合にも効果的です。
ただし、数カ月分の生活費を一度に現金で持ち歩く必要はありません。
紛失や盗難のリスクもあるため、自分が管理しやすい金額にしておきましょう。
4.キャッシュレス決済を活用する
現金を使う機会そのものが減れば、ATMへ行く回数も自然に減ります。
クレジットカード、デビットカード、交通系IC、コード決済など、普段利用している方法で構いません。
例えば、コンビニやスーパーで現金を使わなくなれば、「財布に現金がないからATMへ」という場面も少なくなります。
ただし、キャッシュレス決済は支出を実感しにくい人もいます。
カードを使うと買いすぎてしまうタイプなら、ATM手数料より買いすぎによる出費のほうが大きくなる可能性があります。
節約は、手数料だけを減らせば成功というわけではありません。
5.銀行の無料特典を確認する
銀行によっては、給与受取、口座残高、各種サービスの利用など、一定の条件を満たすことでATM手数料の無料回数が増える場合があります。
条件は銀行ごとに異なり、変更されることもあります。
そのため、古い比較記事だけを見るのではなく、利用している銀行の公式情報を確認することが大切です。
すでに条件を満たしているのに、無料特典を知らずに別のATMで手数料を払っていたということもあります。
新しいサービスを契約してまで無料回数を増やす必要はありませんが、今の口座についている特典は把握しておきましょう。
6.手数料がかかりにくい銀行も比較する
ATMをよく利用する人なら、銀行口座そのものが生活スタイルに合っているか確認する方法もあります。
例えば、自宅や勤務先の近くに自行ATMがほとんどなく、毎月コンビニATM手数料を何度も払っているなら、使いやすい銀行を比較する価値があります。
ただし、ATM手数料だけで銀行を決めるのはおすすめしません。
振込手数料、金利、アプリの使いやすさ、給与振込、引き落とし口座としての使い勝手なども含めて考えましょう。
数百円のATM手数料を減らすために、口座管理が面倒になってしまっては本末転倒です。
7.財布の現金を定期的に確認する
意外と効果があるのが、財布の中身を確認することです。
現金が必要になる直前まで残高を見ない人は、「今すぐお金を下ろさないと困る」という状況になりやすくなります。
例えば毎週日曜日に財布を確認し、「今週使う現金は足りそうか」を見るだけでも構いません。
不足しそうなら、次に無料ATMの近くを通るときに引き出しておきます。
ATM手数料を減らすには、手数料の知識より「急いで引き出す場面を減らすこと」のほうが重要だったりします。
ATMを使う回数を減らす
ATM手数料を節約する最もシンプルな方法は、ATMへ行く回数そのものを減らすことです。
ただし、現金を使わない生活がすべての人に向いているわけではありません。
現金のほうが予算を管理しやすい人もいますし、現金しか利用できない店もあります。
自分に合った範囲で回数を減らしましょう。
一週間分をまとめて用意する
毎日のように現金を使う人なら、一週間単位で管理するとわかりやすくなります。
例えば、食費や自由費として今週使う現金だけを週の初めに用意します。
一度で引き出せば、その週はATMへ行かなくて済みます。
さらに、財布に残っている金額で予算の残りも把握しやすくなります。
現金が必要な支出を把握する
普段の生活で、本当に現金が必要なのはどんな場面でしょうか。
病院、個人経営のお店、学校関係の集金、現金のみの飲食店など、人によって違います。
「念のため毎週2万円下ろす」のではなく、自分が現金を使う場面を把握すると、必要な金額を決めやすくなります。
引き出し日をある程度決める
「毎月給料日のあと」「毎週月曜日」など、現金を用意するタイミングをある程度決めておく方法もあります。
完全に固定する必要はありません。
ただ、「財布が空になったらATMへ行く」という行き当たりばったりの状態を減らすことで、有料時間帯に慌てて引き出す場面を減らせます。
手数料のために無理をしない
ATM手数料はできれば払いたくない支出ですが、110円や220円を避けるために、それ以上の時間やお金を使ってしまうのも考えものです。
遠くのATMまで行かない
無料ATMが徒歩2分なら利用する価値があります。
しかし、無料にするために車で遠くの銀行へ行き、ガソリン代や駐車場代がかかるなら、節約効果は小さくなります。
時間も立派なコストです。
「絶対に1円も手数料を払わない」と意地になるより、生活のついでに無料にできる仕組みを作るほうが長続きします。
大量の現金を持ち歩かない
手数料を減らすために、一度に多くの現金を引き出したくなることがあります。
しかし、必要以上の現金を財布に入れておくと、紛失や盗難時のリスクが大きくなります。
また、人によっては財布にお金がたくさん入っていると使いすぎる原因にもなります。
自分が一週間から半月程度で使う金額など、管理しやすい範囲にしましょう。
必要なときは手数料を払ってもいい
旅行先で現金が必要になった、夜間に急いで支払いが必要になったなど、手数料を払ってでもATMを利用したほうがよい場面はあります。
そんなときまで「110円がもったいない」と延々とATMを探し回る必要はありません。
ATM手数料は、便利さを買う費用でもあります。
普段はなるべく無料で利用し、必要なときには便利さを優先する。
そのくらいのバランスで十分です。
ATM以外の手数料も確認する
ATM手数料を毎月数百円節約できるようになったら、銀行口座から発生しているほかの手数料も確認してみましょう。
家計では、小さな手数料が複数重なっていることがあります。
振込手数料
家賃や個人間の支払いなどで銀行振込をよく使う人は、振込手数料も確認してみましょう。
銀行によって、ネットバンキングからの振込と窓口での振込では手数料が異なることがあります。
また、一定回数まで他行振込が無料になるサービスもあります。
毎月決まった相手へ振り込んでいるなら、少しの見直しで年間の手数料を減らせる可能性があります。
各種支払いの手数料
請求書の支払方法などによっては、支払い時に手数料が発生することがあります。
口座振替や別の決済方法なら無料になる場合もあるため、毎月同じ手数料を払っているものがないか確認してみましょう。
手数料だけでなく家計全体を見る
ATM手数料を月500円減らせても、使っていないサブスクに月3,000円払っていたら、家計への影響はそちらのほうが大きくなります。
節約では、目についた数十円、数百円だけに集中しないことも大切です。
固定費や買い物を含めて全体的に見直したい方は、超ドケチ節約術一覧も参考にしてみてください。
手数料の節約は一度仕組みを作れば、その後あまり意識しなくて済むのがメリットです。
浮いた分をそのまま貯金へ回したい場合は、お金を貯める方法12選も役立ちます。
よくある質問
ATM手数料はなぜかかる?
ATMの設置や保守、現金管理、システム、セキュリティなどにはコストがかかっています。
そのため、銀行や利用するATM、時間帯などによって利用手数料が設定されている場合があります。
具体的な料金体系は銀行によって異なるため、利用している銀行の公式サイトで確認してください。
コンビニATMは必ず手数料がかかる?
必ずかかるわけではありません。
銀行や口座の条件によって、コンビニATMでも無料になる時間帯や無料回数が設定されている場合があります。
同じコンビニATMでも利用する銀行によって条件が違うため、自分の口座の手数料を確認しましょう。
ATM手数料を一番簡単に無料にする方法は?
まずは自分の銀行で無料になるATMと時間帯を確認するのが簡単です。
そのうえで、通勤や買い物のついでに無料ATMを利用できるようにしておけば、毎回細かく考える必要がありません。
ATM手数料のために銀行を変えたほうがいい?
ATMを頻繁に利用し、毎月かなりの手数料を払っているなら比較する価値はあります。
ただし、ATM手数料だけではなく、振込手数料、金利、利用できるATM、アプリの使いやすさ、給与受取や引き落としなども含めて判断しましょう。
ATMで一度にまとめて引き出すほうが得?
手数料がかかる回数を減らすという意味では有効です。
ただし、多額の現金を持ち歩くと紛失や盗難のリスクがあります。
必要以上にまとめるのではなく、一週間から半月程度など、自分が管理しやすい範囲で考えるとよいでしょう。
110円くらいなら気にしなくてもいい?
年に一度程度なら、無理に気にする必要はないでしょう。
一方、毎週のように払っているなら年間では数千円になるため、一度使い方を見直す価値があります。
重要なのは110円を一度払ったことではなく、何となく払い続ける習慣になっていないかです。
手数料を払ってでもATMを使っていい?
もちろん構いません。
急いで現金が必要なときや、無料ATMを探すために大きな手間がかかるときは、利便性を優先する考え方もあります。
普段は無料で使えるようにしておき、必要なときだけ手数料を払うくらいが現実的です。
まとめ:ATM手数料は仕組みで減らそう
ATM手数料は、一回あたりでは小さくても、何度も繰り返すと年間ではそれなりの金額になります。
ただし、手数料をゼロにするために毎回苦労する必要はありません。
まずは、自分の銀行で無料になるATM、時間帯、無料回数を確認してみましょう。
さらに、少額を何度も引き出す習慣をやめ、必要な現金をある程度まとめて用意すれば、ATMへ行く回数そのものも減らせます。
キャッシュレス決済が自分に合うなら、現金を使う場面を減らす方法もあります。
ATM手数料を節約するコツは、毎回110円を惜しんで頑張ることではなく、そもそも手数料が発生しにくい生活にしておくことです。
まずは銀行アプリや公式サイトを開き、「自分はどのATMなら無料なのか」を一度確認するところから始めてみてください。

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