「今日の夕飯、何にしよう」と毎日スーパーで考えていると、予定になかった食材までカゴに入りやすくなります。
食費を無理なく整えたいなら、買い物の前に献立をある程度決めておく方法があります。
とはいえ、一週間分を完璧に決め、毎日その通りに料理する必要はありません。
節約につながる献立のコツは、家にある食材を優先しながら、メイン料理をゆるく決めて買うものを絞ることです。
この記事では、食費を節約しやすい献立の決め方から、一週間分を考えるコツ、買い物とのつなげ方、献立が思いつかないときの対策まで詳しく紹介します。
献立の決め方で食費を節約できる理由
献立を決める目的は、毎日の料理を完璧に計画することではありません。
「何を作るか」を先にある程度決めておくことで、「何を買うか」も決めやすくなります。
結果として、無駄買いや食材の余りを減らしやすくなるのが大きなメリットです。
必要な食材だけ買いやすくなる
献立を決めずにスーパーへ行くと、商品を見ながら夕食を考えることになります。
安い肉を見つけたから買う。
魚もおいしそうだから買う。
使う予定はないけれど、野菜も特売だから買う。
こうして食材が増えたものの、結局すべてを使い切れないことがあります。
一方、「今日は豚肉の生姜焼き、明日は魚、翌日はカレー」と大まかに決まっていれば、必要なものを中心に選べます。
家にある食材を使いやすくなる
献立を決める前に冷蔵庫を見る習慣をつけると、すでに持っている食材を料理へ組み込みやすくなります。
例えば、冷蔵庫にキャベツ半玉とにんじんが残っているなら、それを使える料理から考えます。
豚肉だけ買い足して野菜炒めにする。
キャベツを使ってスープを作る。
にんじんは翌日の副菜にも回す。
こんな風に在庫から献立を決めれば、「あるのにまた買う」「使わないまま傷ませる」を減らせます。
消費者庁も、家庭の食品ロスを減らす方法として、買い物前に冷蔵庫や食品庫を確認し、使う分・食べきれる量だけ購入することを案内しています。
予定外の買い足しを減らせる
夕方になってから献立を考えると、「あれがない」「これが足りない」と買い足しが増えます。
一品買うためにスーパーへ寄ったつもりが、お菓子や飲み物まで買って帰ることもあります。
事前に献立と必要な食材を確認しておけば、買い足しの回数そのものを減らしやすくなります。
外食や惣菜への逃げ道を用意できる
献立を決めると聞くと、「毎日手料理を作らなければ」と感じるかもしれません。
むしろ逆です。
疲れそうな曜日には最初から簡単な料理を予定しておくことで、予定外の外食やデリバリーを減らしやすくなります。
例えば金曜日は丼物、土曜日は冷凍食品と汁物など、頑張らない献立も計画へ入れておきます。
忙しい日に「今日は作れない」となってから考えるより、最初から手抜きする日のほうが家計も気持ちもラクです。
節約につながる献立の決め方7ステップ
献立を考えるときは、いきなり月曜日から日曜日まで料理名を埋めようとしなくても大丈夫です。
次の順番で考えると、食材を無駄にしにくくなります。
1.冷蔵庫の食材を確認する
まず冷蔵庫、冷凍庫、食品庫をざっと確認します。
特に先に使いたいものを探しましょう。
- 開封済みの食品
- 傷みやすい野菜
- 賞味期限が近い食品
- 冷凍庫に長く入っている肉や魚
- 半端に余っている食材
ここで見つけた食材を、一週間の前半で使う献立へ入れます。
全部をノートへ書き出さなくても構いません。
スマートフォンで冷蔵庫の写真を撮っておくだけでも確認しやすくなります。
2.家族の予定を確認する
次に、一週間の予定を見ます。
残業がある日。
子どもの習い事がある日。
家族全員がそろう日。
外食予定の日。
帰宅が遅い日に揚げ物や手間のかかる料理を予定すると、結局作れずに食材を余らせることがあります。
忙しい日は簡単な料理、余裕のある日は少し手間をかけるなど、生活に合わせることが大切です。
3.メイン料理から決める
最初から主菜、副菜、汁物まで全部考えると疲れます。
まずはメインだけ決めましょう。
例えば、
- 月曜日:豚肉
- 火曜日:魚
- 水曜日:鶏肉
- 木曜日:麺
- 金曜日:丼
- 土曜日:残り物
- 日曜日:好きなもの
くらいの大ざっぱさでも十分です。
「鶏肉」とだけ決め、当日に照り焼きか炒め物かを選んでも構いません。
献立を細かく固定しすぎないほうが、特売や予定変更にも対応できます。
4.同じ食材を使い回す
節約を意識するなら、一つの食材を一回の料理だけで終わらせないようにします。
例えばキャベツを買うなら、
- 月曜日:野菜炒め
- 火曜日:千切りキャベツ
- 水曜日:スープ
のように複数回使います。
にんじんや玉ねぎ、きのこなども複数の料理へ使いやすい食材です。
一品のためだけに特別な食材をたくさん買うより、使い回せるものを選ぶと冷蔵庫に半端な食材が残りにくくなります。
5.副菜は固定パターンを作る
毎日違う副菜を考える必要もありません。
例えば、
- 冷ややっこ
- 納豆
- サラダ
- おひたし
- 卵料理
- 汁物
など、自分が簡単に作れるものをいくつか持っておきます。
メイン料理に合わせて、その中から選ぶだけです。
「毎日新しい料理を作らなければ」というルールをなくすと、献立決めも食材管理もラクになります。
6.一日は余白を作る
七日間すべての料理をきっちり決めるより、「冷蔵庫整理の日」を一日作るのがおすすめです。
週の後半に、残った肉や野菜を使う日を入れます。
チャーハン、焼きそば、鍋、スープ、カレー、丼物など、余った食材をまとめやすい料理が便利です。
予定通り使い切れなかった食材を、翌週まで持ち越しにくくなります。
7.必要なものだけ買い物リストにする
献立が決まったら、最後に不足しているものを書き出します。
ここで大切なのが、献立に使う食材すべてを書くのではなく、家にないものだけを書くことです。
玉ねぎが家に2個あるなら買わない。
冷凍庫に豚肉があるなら買わない。
しょうゆがまだ十分あるなら買わない。
献立と在庫をつなげることで、買い物リストも短くできます。
1週間の献立の決め方
一週間分の献立を考える場合も、七日分を完璧に固定する必要はありません。
「一週間の大まかな方向だけ決める」という感覚がおすすめです。
3〜5日分から始めてもいい
初めから七日分を考えるのが大変なら、まず3日分だけでも構いません。
三日後には冷蔵庫の状態も変わっています。
残った食材を確認して、次の3日分を考えます。
買い物へ行く回数や家族の予定に合わせて、自分が管理しやすい期間を選びましょう。
曜日ごとのパターンを作る
毎週ゼロから考えるのが面倒なら、曜日ごとにテーマを作る方法があります。
例えば、
- 月曜日:魚
- 火曜日:炒め物
- 水曜日:鶏肉
- 木曜日:麺類
- 金曜日:丼物
- 土曜日:残り物
- 日曜日:家族の希望
という形です。
魚の日でも、焼き魚、煮魚、刺身など毎回変えられます。
「何を作る?」ではなく「今週の魚は何にする?」まで選択肢を狭められるので、献立を考える負担が減ります。
週の前半に傷みやすい食材を使う
一週間分をまとめて買う場合は、食材の持ちやすさも考えます。
葉物野菜や生魚など早めに使いたいものは前半へ。
冷凍できる肉、根菜、乾物などは後半へ。
この順番にしておけば、「使おうと思っていた魚を忘れていた」という食品ロスを防ぎやすくなります。
疲れる日は簡単料理を入れる
木曜日や金曜日になると疲れて料理する気力が残っていない、という人も多いでしょう。
そこへ手の込んだ献立を入れると、予定変更が起きやすくなります。
例えば、
- 親子丼
- うどん
- パスタ
- チャーハン
- 鍋
- 冷凍食品+汁物
など、短時間で作れる料理を予定します。
「疲れたから予定外のデリバリー」より、「今日は最初から簡単な日」にするほうが家計を守りやすくなります。
休日に頑張りすぎない
休日だからといって、必ず豪華な料理を作る必要もありません。
平日の残りを使ったり、家族で簡単な料理を作ったりしてもOKです。
節約のために休日まで料理へ追われてしまうと、長続きしません。
献立と買い物で食費を節約するコツ
献立だけ上手に決めても、買い物で予定外の商品を増やせば食費は下がりません。
献立と買い物をセットで考えましょう。
在庫から献立を決める
「食べたいものを七日分決めてから全部買う」と、必要な食材の種類が増えることがあります。
節約を優先したいなら、最初に冷蔵庫や冷凍庫の在庫を見ます。
残っている食材を使える料理から決め、それでも足りないものだけ買います。
この順番にすると、新しく買う量を自然に減らせます。
献立用とストック用を分ける
今週食べる食品と、「安いからストックしておきたい食品」を混ぜないようにします。
今週の献立で必要な食材は買う。
ストック品は在庫量と予算を確認してから買う。
この線引きがあるだけでも、「献立を決めたのに買い物総額は高い」という状態を減らせます。
特売に献立を振り回されない
買う予定ではなかった牛肉が安い。
魚もタイムセール。
野菜もまとめ買いがお得。
すべて買えば、当然会計額は増えます。
特売品を買うなら、予定していた食材と置き換えられないか考えます。
豚肉を買う予定だったけれど鶏肉が安いなら、献立を鶏肉料理へ変更する。
「追加」ではなく「交換」と考えるのがポイントです。
買い物回数を増やしすぎない
毎日のようにスーパーへ行けば、そのたびに予定外の商品を見る機会が増えます。
一週間に何回が正解というものではありませんが、「卵一つだけのためにスーパーへ行く」が頻繁に続くなら、買い物日を少しまとめてもよいでしょう。
まとめ買いが向いている人もいれば、数日分ずつ買うほうが食材を無駄にしない人もいます。
大量に買えば節約になるわけではありません。
まとめ買いについては、まとめ買いは節約にならない?買いすぎを防いで得する7つのコツも参考にしてください。
使い切れる量だけ買う
大容量のほうが単価が安くても、余らせて捨てれば節約にはなりません。
特に、野菜、豆腐、乳製品、惣菜など消費期限を意識したいものは注意しましょう。
少し割高でも小さいサイズを買い、全部使い切るほうが結果的に安く済む場合があります。
食材を余らせやすい人は、食材を使い切れないのはなぜ?食費を無駄にしない買い物習慣もあわせて確認してください。
献立が決まらないときの対策
「節約のために献立を決めたいけれど、そもそも料理が思いつかない」ということもあります。
そんなときは、レパートリーを無理に増やすより、決め方を簡単にしましょう。
定番料理を書き出しておく
普段よく作る料理を、一度だけ書き出しておきます。
例えば、
- カレー
- 肉じゃが
- 生姜焼き
- 親子丼
- ハンバーグ
- 焼き魚
- 野菜炒め
- チャーハン
- パスタ
- 鍋
などです。
20品ほどあれば、その中から選ぶだけでも何週間か回せます。
毎週新しいレシピを探さなくても構いません。
肉・魚・麺でローテーションする
料理名ではなく、食材の種類から決める方法もあります。
「今日は豚肉」「明日は魚」「明後日は麺」と決め、その中から簡単に作れるものを選びます。
白紙から料理名を考えるより簡単です。
味付けで変化をつける
同じ鶏肉でも、
- しょうゆ味
- 塩味
- みそ味
- トマト味
- カレー味
と変えれば、別の料理として楽しめます。
食材の種類を増やすより、家にある調味料で変化をつけるほうが買い物量を増やさずに済みます。
丼・麺・鍋を頼る
献立が思いつかない日は、一品でまとまりやすい料理を選びます。
親子丼なら鶏肉・卵・玉ねぎ。
焼きそばなら麺と残り野菜。
鍋なら肉・魚・野菜をまとめて使えます。
「主菜と副菜を必ず別々に作る」というルールを外すと、献立はかなりラクになります。
家族の定番リクエストを使う
毎回自分一人で考える必要もありません。
家族に「今週何が食べたい?」と聞き、その中から予算や在庫に合うものを選びます。
希望を全部採用する必要はありません。
一品でも決まれば、残りを考える負担が減ります。
献立で節約するときの注意点
献立を作ること自体が目的になると、かえって食費や家事負担が増えることがあります。
一週間分を完璧に固定しない
月曜日は絶対ハンバーグ。
火曜日は絶対焼き魚。
こう決めすぎると、予定が変わっただけで献立全体が崩れます。
「月曜日と火曜日のメニューは入れ替えてOK」「今週中に食べればOK」と考えましょう。
献立は予定表であって契約書ではありません。
安さだけで料理を決めない
食費を節約したいからと、毎日一番安い食材だけを選ぶ必要はありません。
家族が好きな料理、旬の食材、ちょっと楽しみなメニューも残しましょう。
安いだけで誰も食べたがらず、結局残すのであれば節約になりません。
食事量を減らして節約しない
献立の目的は、必要な食事まで削ることではありません。
買いすぎや食品ロスを減らし、その分の支出を整えることです。
栄養や満足感を犠牲にして無理に金額を下げないようにしましょう。
予定外の外食を全部悪者にしない
疲れた日や家族で楽しみたい日の外食には価値があります。
節約のために外食を全部禁止する必要はありません。
むしろ「土曜日は外食」と予定に入れておけば、その日の食材を買わなくて済みます。
外食も献立の一つとして扱えば、予定外の出費になりにくくなります。
食費予算と一緒に考える
献立を決めても、毎回高価な食材をたくさん使えば食費は下がりません。
反対に、節約しすぎて毎日似た料理になると家族の不満が増えることもあります。
献立だけではなく、一カ月の食費予算も見ながらバランスを取ります。
予算設定から見直したい場合は、食費の予算はいくら?無理なく続く決め方と7つの節約ルールも参考にしてください。
よくある質問
献立は何日分決めるのがおすすめ?
生活スタイルによって違います。
一週間分を決めると買い物しやすくなる人もいれば、3〜4日分のほうが食材を使い切りやすい人もいます。
まずは次の買い物までの日数分だけ決めてみるとよいでしょう。
献立と買い物はどちらを先にする?
節約を意識するなら、まず家にある食材を確認し、それを使える献立を考え、足りないものを買う流れがおすすめです。
ただし、店頭で安い食材を見つけた場合は、予定していた食材と入れ替えるなど柔軟に変更して構いません。
一週間分の献立を決めると食費は節約できる?
献立を決めただけで必ず食費が下がるわけではありません。
買うものが明確になり、予定外購入や食材の廃棄を減らせれば節約につながりやすくなります。
献立通りに作れなかったらどうする?
別の日と入れ替えたり、食材を冷凍したり、翌週へ回したりして構いません。
一日予定が変わっただけで、一週間分すべてを作り直す必要はありません。
献立を考えるのが面倒なときは?
曜日ごとのテーマや定番料理を作っておくとラクになります。
「月曜日は魚」「木曜日は麺」など、大きなカテゴリーだけ決めても十分です。
副菜まで全部決めたほうがいい?
必須ではありません。
まずメイン料理だけ決め、冷蔵庫にある食材や簡単な定番副菜を組み合わせる方法があります。
献立を細かくしすぎると、必要な食材も増えやすくなります。
特売品を見つけたら献立を変えていい?
もちろん構いません。
予定していた食材と置き換えられるなら、安い食材へ変更してもよいでしょう。
ただし、予定していた食材も買ったうえで特売品を追加すると、節約ではなく買い足しになります。
家にある食材だけで献立が思いつかないときは?
食材名を組み合わせてレシピを検索すると、使い道を見つけやすくなります。
例えば「キャベツ 豚肉 卵」のように、残っている食材を2〜3個入力して探します。
すべてを一品に使う必要はなく、複数の料理へ分けても構いません。
節約献立は毎日安い料理にするべき?
その必要はありません。
食べたい料理や少し高い食材も予算内なら楽しんで構いません。
食材を捨てない、予定外購入を減らす、使い回せるものを選ぶといった部分で節約するほうが続けやすくなります。
まとめ:献立はゆるく決めて食費を整えよう
食費を節約したいときは、スーパーへ行く前に献立を大まかに決めておくと、買うものを絞りやすくなります。
まず冷蔵庫にある食材を確認し、それを優先して使えるメイン料理から考えましょう。
一週間分を決める場合も、七日間すべてを完璧に固定する必要はありません。
忙しい日は簡単料理、週の後半は残り物を使う日など、生活に合わせた余白を作ることが大切です。
特売品を見つけた場合も、予定していた食材へ追加するのではなく、置き換えるようにすれば買いすぎを防げます。
節約できる献立とは、安い料理ばかりの献立ではなく、買った食材を無駄なく使い切れる献立です。
まずは次の3日分だけでも、冷蔵庫にあるものからメイン料理を決めてみてください。
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