FIREは、最近注目されているライフスタイルの一つで、経済的に自立して早期リタイアを目指すことを意味します。
今回の記事では、30代前半でサイドFIREした私が、FIREの基本的な考え方やメリット・デメリット、具体的な実現方法、必要な資金目安、成功事例などを解説していきます
FIREとは?読み方は?
FIRE(ファイア)とは、「Financial Independence Retire Early」の略称で、経済的自立と早期リタイアを目指すライフスタイルのことを指します。
FIREの目標は、長期的に見て自分自身が自由に選んだライフスタイルを維持するために必要な資金を貯蓄し、その資金をもとに早期にリタイアすることです。
具体的には、株式や不動産、投資信託などの投資を通じて、資産を増やし、定期的に運用益を得ていくことで、必要な資金を貯めることが求められます。
FIREの種類
サイドFIRE
サイドFIREは、副業や趣味を活用して収入を得ることで、従来の仕事をやめても安定した生活を送ることができるFIREの一種です。
この手法では、本業の収入だけでなく、副業や趣味からの収益を利用して資産を増やし、リタイアメントに備えます。
サイドFIREを実現するためには、複数の収入源を持つことが重要です。これにより、一つの収入源が減少しても、他の収入源によって生活費を補えるようになります。
バリスタFIRE
バリスタFIREは、パートタイムや低ストレスな仕事を持ちながら、早期退職を目指すFIREのスタイルです。
この方法では、高収入でストレスの多い仕事から離れ、生活費を賄うだけの収入を得るための仕事に就くことで、余裕のある生活を送りながらリタイアメントを迎えます。
バリスタFIREを達成するには、十分な貯金と投資が必要です。これにより、パートタイムや低ストレスの仕事を選ぶ自由が得られます。
リーンFIRE
リーンFIREは、最低限の生活費でリタイアメントを迎えることを目指すFIREの一形態です。
このアプローチでは、節約や質素な生活によって生活費を抑え、早期に退職することができます。
リーンFIREを成功させるためには、綿密な財務計画と予算管理が重要です。これにより、資産の使い方を最適化し、リタイアメントを実現できます。
ファットFIRE
ファットFIREとは、豊かなリタイアメントライフを送ることを目指すFIREのスタイルです。
この方法では、退職後も高い生活水準を維持できるだけの資産を築くことを目指します。
ファットFIREを達成するには、大きな貯金や投資成果が必要です。また、収入の増加や、効率的な資産運用を行うことが重要となります。
コーストFIRE
コーストFIREは、早期に資産を築いた後、働き続けることで生活費を賄い、リタイアメントまでの期間に資産を使わずに済むことを目指すFIREの一種です。
このスタイルでは、早期に目標資産額に達することが重要で、その後は働き続けることで生活費を賄いながら資産を温存します。
コーストFIREを実現するためには、効率的な資産運用と節約が鍵となります。これにより、早期に目標資産額に達し、リタイアメントに備えることができます。
以上のように、FIREには様々な手法があります。自分に合ったFIREの手法を選択することが重要です。
FIREのメリット
FIREには、以下のようなメリットがあります。
自由な時間と生活スタイルの確保
自分自身の時間を自由に使えるようになり、ライフスタイルの選択肢が広がります。自分の好きなことや興味のあることに時間を使ったり、自分のペースで旅行を楽しんだりすることも可能です。
ストレスの軽減
生活に必要なお金を自分で稼がなくても良くなるため、ストレスが軽減されます。また、仕事によるストレスや健康への悪影響も軽減されるため、より健康的なライフスタイルを送ることができます。
選択肢が広がる
FIREを実現することで、自分の人生の選択肢が広がります。例えば、趣味を極めたり、海外旅行をしたり、起業したりすることができます。また、親の介護や子育てなど、自分がやりたいことに時間を割くこともできます。
将来への不安が解消される
FIREを実現することで、将来の不安を解消することができます。例えば、仕事を失った場合や健康問題が起こった場合でも、ある程度の資金が確保されているため、安心して生活を維持できます。
以上が、FIREのメリットです。FIREは、自分自身の人生の選択肢を広げることができる、魅力的なライフスタイルのひとつです。
FIREのデメリット
一方、FIREには以下のようなデメリットも存在します。
資産運用のリスク
FIREを達成するためには、資産運用が欠かせません。しかし、株式投資や不動産投資などの資産運用には、リスクがつきものです。市場や経済の変動によって資産が減少した場合、FIREを達成するために必要な資金が減ってしまい、達成が遅れることになる可能性があります。
生活スタイルの制約
FIREを達成するためには、生活費を抑える必要があります。そのため、多くの場合、生活スタイルが制約されることになります。例えば、高級レストランでの食事や高級品の購入、海外旅行など、贅沢な生活をすることができなくなる可能性があります。
孤独感
FIREを達成した場合、多くの人が働き続ける必要がなくなるため、自由な時間が増える一方で、同僚や上司とのコミュニケーションが減ることにより、孤独感を抱えることがあるかもしれません。また、社会人としてのアイデンティティを失うことにより、自分自身に対する目的や価値観の見直しを迫られることになります。
達成が簡単ではない
FIREは、生活費の抑制や資産運用によるリスク管理など、多くのスキルや知識が必要です。また、収入が低い場合、FIREを達成するために必要な時間が長くなるため、達成が困難になる場合があります。さらに、将来の収入や経済情勢の変化など、多くの不確定要素が存在するため、FIREを達成することが容易ではないというデメリットがあります。
社会的影響の懸念
個人が資産を持ち、長期間にわたって収入を得るための仕事を放棄することで、社会的な影響が生じる可能性があります。例えば、一定数の人々がFIREを追求し、生産的な労働力が失われた場合、経済活動や税収の減少、雇用機会の減少などの悪影響が発生する可能性があります。
経済の変化への適応性の欠如
FIREによって早期退職を選択した場合、長期的に経済環境が変化した場合、その変化に対する適応性が低下する可能性があります。例えば、世界的な経済危機や社会的な変化によって、市場が不安定になった場合、FIRE生活を維持することが難しくなる可能性があります。
人生経験の欠如
FIREによって、若いうちに仕事を辞め、一生を退職生活に捧げることで、人生経験や人間関係の構築に悪影響を与える可能性があります。仕事は、人生の中での重要なスキルや経験を提供する場所であり、社会とのつながりを保つことができる場所でもあります。
以上のように、FIREにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。FIREを追求する際には、自己の状況や目的に応じて、そのリスクと利益を十分に理解した上で、計画を立てることが重要です。
FIREを実現するための基本的な4ステップ
FIREを実現するためには、以下の基本的なステップがあります。
貯蓄率の向上
まず、貯蓄率を向上させることが必要です。貯蓄率とは、収入から支出を差し引いた残りの額を貯金に回す割合のことを指します。
貯蓄率を向上させるためには、まず支出を抑えることが必要です。毎月の支出をリストアップし、必要なものと不必要なものを見分けて、不必要な支出を減らすように心がけましょう。また、生活費を見直すことで、必要なものをより効率的に購入することができます。
支出の削減
支出を削減する方法としては、まずは家計簿をつけることが挙げられます。毎月の支出を把握することで、不必要な支出を見つけ出し、削減することができます。また、家計簿をつけることで、自分自身の支出傾向を知り、改善することができます。
また、家計簿をつけるだけでなく、節約術を学ぶことも大切です。節約術としては、例えば光熱費の削減や食費の見直しなどが挙げられます。また、クレジットカードの利用やポイントサイトを利用することで、お得にショッピングすることもできます。
収入の増加
収入を増やす方法としては、まずは副業を始めることが挙げられます。副業としては、趣味や得意なことを活かした仕事を始めることができます。また、ネット上でできるアフィリエイトやせどりなどの副業もあります。
また、本業での収入アップにも取り組むことが大切です。転職や資格取得など、自分自身を磨くことで収入を増やすことができます。
投資による資産形成
FIREを実現するためには、資産形成も必要です。資産形成とは、投資や貯蓄などによって資産を増やすことを指します。
資産形成の方法としては、まずは投資信託、株式投資、不動産投資など、様々な方法があります。ただし、投資にはリスクが伴いますので、事前にしっかりと情報収集をし、リスクを最小限に抑えることが大切です。
また、投資する前には、自分自身の資産状況やリスク許容度を考慮して、投資先を選ぶようにしましょう。投資する際には、単一の投資先に偏らず、分散投資をすることが望ましいとされています。
さらに、FIREを実現するためには、投資による資産形成だけでなく、適切な資産配分やリバランスも重要です。資産配分とは、投資先の種類や割合を決めることで、リスクを分散し、安定的な資産形成を目指すことができます。また、リバランスとは、定期的に資産配分を見直し、投資先の割合を調整することで、リスクを最小限に抑えることができます。
以上が、FIREを実現するために必要な基本的なステップとなります。ただし、FIREはあくまで個人の目標であり、実現に必要なステップや方法は人それぞれ異なります。自分自身の生活習慣や価値観に合った方法で、着実に目標を追いかけていくことが大切です。
FIREするためにはいくら必要?資金の目安
FIREを実現するために必要な資金の目安は、その人の生活レベルによって異なります。
FIREに必要な資金は、年間の生活費を25倍した金額が目安とされています。この計算方法は、4%ルールと呼ばれるもので、資産を4%ずつ引き出して生活費を賄うことができるという仮定に基づいています。
ただし、投資リターンが低下した場合や、生活費が増加した場合には、必要な資金が増えることになります。
以下、年間生活費が200万円〜500万円の場合に必要な資金の目安を表にまとめました
年間生活費 | 年間支出額の目安 | 必要な資金の目安 |
---|---|---|
200万円 | 200万円 × 25年 = 5000万円 | 5000万円 |
250万円 | 250万円 × 25年 = 6250万円 | 6250万円 |
300万円 | 300万円 × 25年 = 7500万円 | 7500万円 |
350万円 | 350万円 × 25年 = 8750万円 | 8750万円 |
400万円 | 400万円 × 25年 = 1億円 | 1億円 |
450万円 | 450万円 × 25年 = 1億1250万円 | 1億1250万円 |
500万円 | 500万円 × 25年 = 1億2500万円 | 1億2500万円 |
FIREを実現するためには、元手運用額だけでなく、投資先のリスク許容度や分散投資などを考慮して、より具体的な資金計画を立てることが必要です。
また、投資先の選択やリバランスのタイミングなども影響を与えますので、複数年にわたって見据えたプランニングが必要です。
例えば、元手運用額を減らしたい場合は、年間生活費を削減することで、必要な資金額を減らすことができます。
また、元手運用額を増やすためには、年収を増やすことや、副業で収入を得ることも検討することができます。
ただし、FIREを実現するためには、単純に生活費を減らすだけではなく、自分自身が満足できる生活を維持することが重要です。
また、資金計画を立てる際には、将来的な生活費や医療費、税金なども考慮に入れて、将来的にも安定した生活を送れるように準備することが大切です。
FIREのための資産運用方法と投資戦略
FIREを目指すためには、資産運用が重要です。
一般的に、FIREに挑戦する人たちは、株式や不動産などの資産運用に力を入れています。
しかし、投資にはリスクがありますので、資産運用には慎重な計画が必要です。
そのため、FIREに挑戦する人たちには、インデックス投資をおすすめしています
インデックス投資とは、株式や債券などの投資対象となる市場全体の指数を追跡する投資方法です。
インデックス投資のメリットは、市場全体の平均的な成長に連動することで、特定の銘柄に依存するリスクが軽減されることです。
また、運用コストが低く、長期的な投資に向いている点も魅力的です。
さらに、インデックス投資には、投資信託やETF(上場投資信託)などの商品があります。
投資信託は、購入後に管理会社が運用するため、自己管理の手間が省けるというメリットがあります。
また、ETFは、株式市場に上場しており、市場価格で売買できるため、流動性が高く、取引が簡単です。
投資にはリスクがあるため、資産運用においては、分散投資が重要です。
複数の銘柄や商品に分散投資することで、リスクを分散し、投資の安定性を確保することができます。
FIREした人の生活スタイルの紹介と成功事例
FIREを実現した人々は、多様な生活スタイルを送っています。以下では、日本人のFIRE成功事例を紹介し、その生活スタイルについて簡単に説明します。
株式投資によりFIREを実現したMさん
Mさんは、20代の頃から株式投資に興味を持ち、仕事をしながら投資を続けていました。30代になる頃には、投資で得た利益が年収の半分を超えるようになり、40代でFIREを実現することができました。現在は、子育てをしながら自由な時間を過ごし、趣味の旅行や料理などに時間を費やしています。
不動産投資によりFIREを実現したKさん
Kさんは、サラリーマン時代に不動産投資を始め、投資物件を増やしていきました。不動産投資で得た家賃収入や、物件の売却益を元手に、FIREを実現することができました。現在は、不動産投資を続けながら、時間の余裕を持って趣味や旅行に没頭しています。
資格取得によりFIREを実現したHさん
Hさんは、20代の頃から会計士の資格を取得することを目指し、仕事と勉強を両立してきました。30代で会計士の資格を取得し、高収入の仕事をしながら、資産形成にも取り組んでいました。40代に入り、FIREを実現することができました。現在は、自由な時間を持って趣味や旅行を楽しんでいます。
副業によりFIREを実現したTさん
Tさんは、サラリーマンとして働きながら、副業でプログラマーとしての仕事を始めました。プログラミングのスキルを磨き、数年後には副業の収入がサラリーマンの収入を上回りました。その後、サラリーマンを辞め、自身の会社を立ち上げて、FIREを実現することができました。現在は、自身の会社で働きながら、家族との時間を大切にし、旅行や趣味に時間を費やしています。
貯蓄を積み上げてFIREを実現したSさん
Sさんは、サラリーマン時代から貯蓄に取り組み、毎月定期的に貯金をしていました。また、生活費を抑えるために、家賃の安いアパートに住んだり、自炊をするなど、節約生活を送っていました。その結果、50代に入る頃には、十分な資産を積み上げ、FIREを実現することができました。現在は、健康に気を配り、趣味の読書やゴルフに時間を費やしています。
以上のように、FIREを実現した人々の生活スタイルは多様であり、それぞれが自分に合った方法でFIREを実現しています。
また、FIREを実現した後の生活についても、自由な時間を持って趣味や旅行を楽しんだり、自分のやりたい仕事に取り組んだりしています。
FIREを目指す際に考えておきたいこと
「そもそもなぜ自分はFIREしたいのか」「FIREした後に何がしたいのか」ってことを考えてみるのも、とても重要だと思うんですよね。
FIREを達成したものの、自身の存在意義が感じられなくなっちゃうとか、やることがなさすぎて病んじゃうとかっていうのはわりとよく聞く話です
人によってはがむしゃらにFIREを目指すよりも、ゆるりとサイドFIREしたほうが幸せだったりもするでしょう。
20代の若いうちから、
「本業が終わった後は副業!休みの日も副業!貯まったお金は全部インデックス投資へ!友達と遊んでるヒマなんかねえ!!」
…みたいな生活をし続けて、いよいよFIREが達成できて周りを見渡したら、友達とは距離ができちゃってお金と株しか残ってなかった…なんてことになったらちょっと悲しいですよね。
自分が「FIREしたら友達と遊びまくりたい」なんて思ってても、もうその頃には仲が良かった友達はみんな結婚して子どももいて、新たなステージで生活をしている可能性も高いです。
ですから、「なにがなんでもFIREする!達成するまで、遊びに金は一切使わん!」とかじゃなくて、そのときにしかできないことにも目を向けて、たまには遊びにもお金を使いながらFIREを目指していったほうが、あとで後悔せずに済むのではないかと思うんですよね。
この辺りの考え方については、「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本も読んでおくことをおすすめします。
FIREとは間逆な考え方のようですが、こうした考え方も頭の片隅にでも置いておくと、より豊かなFIRE生活が送れると思いますよ
完全FIREじゃなくサイドFIREという手も
「完全にFIREするなんて無理だ〜」と思っても、サイドFIREという手もあります。
ただ、「必要な資金ってどれくらいなんだろう?」「失敗したり後悔することはないのかな?」なんて気になっちゃいますよね。
サイドFIREの必要資産、失敗例なども紹介します!
サイドFIREとは、簡単に説明すると「半分FIRE」状態のこと。おおよそ経済的自立を達成し、アルバイトやサイドビジネスなどで生活しているような状態のことをいいます。
完全に働くこと自体をやめてしまうわけでなく、ゆるりと働きながら最低限の収入を得ている状態のことですね
完全リタイア生活には莫大な資産(おおよそ1億円以上)が必要ですが、サイドFIREであれば人によってはその3分の1程度の資産でも達成することが可能です。
資産状況などに合わせて自分が必要な分だけ働き、あとは自由に生活するようなイメージですね。
サイドFIREに必要な資金・資産
3,000万円で達成した30代女性も
サイドFIREに必要な資金はその人が置かれている状況(家族構成など)によっても異なりますが、インデックス型の投資信託を利用して3,000万円ほどの資金でサイドFIREを達成した30代女性もいます。
20代から収入の大半を投資。資産3000万円でFIRE
「OL時代はバリバリ働きたいタイプだったのですが、投資で資産が増えるにつれてセミリタイアを意識しだしたんです」
そう話すのは、関西地方で暮らすちーさんだ。3年前、33歳で資産3000万円を達成してFIREを実行。資産が少ないうちはハイリスク・ハイリターンを意識して株式比率が75%ほどあったという。
「結局、素人にとってインデックス型の投資信託に勝るものはありません。世界経済の成長率が4~6%程度であることを考えれば、指数に連動するインデックス・ファンドで年利5%の利益を得ることは十分可能だと思うし、実際に順調に資産を増やせています」
仮に年間支出が300万円だったら10年で3,000万円の資金を使い果たしてしまいますが、投資で増やしながら切り崩していけば、元本はそのままに投資の利益分だけ収入を得ることも可能というわけですね。
例えば3,000万円の資金で年利5%が得られた場合、年間150万円(=3,000万円×5%)を投資で得ることができるため、あとは不足している150万円分だけ働けばいいということになります。
さらに投資元本を増やして1億円の資金を5%でまわせば、年間500万円(=1億円×5%)の利益が得られるため、計算上は働くことなく生活できる(完全リタイア状態)ことになります。
「投資なんてやったことないし、私には無理だなぁ…」という人も、諦めるのはまだ早い!
インデックス型の投資信託なら、投資の知識があまりなくても簡単に始められ、さらに低コストで運用できます。
ただし、あくまで投資なので順調に利益を得られるときばかりではありません。
40~50代で1億円程度の資産で引退すると、やがて苦境に立たされかねない
と指摘する専門家もいます。
参考 資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路(日経ビジネス)
あとで後悔しないために、厳しめに資金を見積もっておいた方がいいでしょう。
インデックス投資でサイドFIREするなら、単に3,000万円が手元にあるだけでは条件達成したとはいえません。
コツコツと投資に資金をまわし、コンスタントに値上がり益や配当が得られるようになって初めてサイドFIREできるというわけですね。
「そんなら3,000万円貯めて、一気に投資にぶっこんじゃえばいいじゃん?」なんて思うかもしれませんが、当然のことながら株価は常に右肩上がりというわけではなく日々変動しているため、最初の数年は元本割れするリスクも高まります。
あなたが投資初心者なのであれば、焦って一括投資するのではなく、時間を分散して毎月定額で積み立てていく(ドルコスト平均法)ことをおすすめします
この手法であれば株価が下がったときにも安く買いますことができますし、精神的にも負担になりづらいでしょう。
「長期投資なら一括投資のほうが有利」「分割投資したところで結果はさほど変わらない」なんていわれたりもしますが、投資初心者にとって一番恐ろしいのは株価の下落局面で焦って売ってしまうことです。
元本割れした状態で焦って売ると、資産を減らして結果的にサイドFIREが遠のいてしまいますからね。
初めて投資をするのであれば、なるべく精神的に負担のない方法で始めたほうがいいでしょう。
さらに、3,000万円の資産が貯まっても全てをインデックス投資に投じるのはあまりにリスキーです。
不測の事態に備えて、最低でも半年分〜1年分の生活費は現金は残しておいたほうがいいですね
こういった意味でも、単に3,000万円があればいいわけではないということです。
3,000万円×5%=年間150万円の利益を狙いたいのであれば、さらに半年分〜1年分の生活費が上乗せして必要ということになります。
ここ最近「FIRE(セミリタイア)しました!」という内容のブログやツイートも多くなりましたが、そういった人たちは以前から積立投資をしたり、株価の暴落時に多く購入したりという過程を経て、現在の株高で資産を大きく増やしているのでしょう。
そうした成功者の声を聞いているとついつい浮かれて便乗したくなってしまうのですが、株価が高いときに調子に乗って買いまくり、下落したらビビって売ってしまうというのは投資初心者あるあるなので注意が必要です。
またまた水を差すような話で恐縮なのですが、夢のようなサイドFIRE生活にも少なからずデメリットは存在します。
ゆるやかな生活で向上心や成長力が低下する
まず考えておきたいのが、必死に働かなくてもいい状況なので向上心や成長力が低下してしまうという点です。
本当にサイドFIRE生活が一生キープし続けられるのであれば大きな問題ではないかもしれませんが、もし不測の事態が発生して再びフルタイムで働かなければならなくなった場合、精神的な負担は小さくないはずです。
特に独身かつ無趣味の場合は注意
また、独身かつ打ち込める趣味などがない場合、単に起きて食事してテレビ見て寝るだけという生活で、「私ってなんのために生きてるんだろう…」「誰からも必要とされてないんじゃ…」みたいな迷いや孤独感も生じてくることでしょう。
自由すぎて逆に病んじゃうって人は意外と多いようですね
「自由すぎて病むなんて、そんな贅沢な!」なんて憤慨する人もいるでしょうが、何もやることがない、やる必要がないっていう状況は精神的に結構キツイものです。
サイドFIRE自体を目標とするのではなく、サイドFIRE後にやりたいことに焦点を当てるのが理想的だといえます。
- 3,000万円ほどの資産でサイドFIREをしている人もいる
- インデックス型の投資信託を利用すれば、元本を減らさずに生活することも可能
- サイドFIRE自体を目的とするのではなく、その先に焦点を当てて取り組もう
サイドFIREのために投資信託を始める場合、むやみに銀行窓口なんかで申し込んでしまうとコストが高くなりがちなので要注意!
低コストで投資信託を始める方法は、「おすすめ投資」をご覧ください。
また、なるべく早くサイドFIREを達成したいのなら、節約して支出を減らすことも必須です。
まとめ
FIREは、経済的自立と早期リタイアを目指すライフスタイルであり、その実現には努力と計画が必要です。しかし、FIREを目指すことで、自分の人生を自分でコントロールすることができる自由を手に入れることができます。
今回の記事で解説したFIREの基本的な考え方や方法を参考に、自分に合った資金計画や投資方法を見つけ、早期リタイアを目指すことができるようになれば、これまでにない豊かな人生が待っています。
FIREに興味を持った方は、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。
※ 本記事で紹介したFIREの成功例はフィクションです。
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