「もうお金のためだけに働くのはいやだ…」「早く仕事を辞めて、自由に暮らしたい!」
そんな風に考えても、具体的にどうやって実現させたらいいのか悩んじゃいますよね。

この記事では、FIREを実現させるために読んでおきたい本、FIREに必要な知識が深められる本も紹介します
【初心者向け】FIREのおすすめ本 3冊
FIREを目指すなら、まず最初に読んでおきたい本を紹介します。
FIRE 最強の早期リタイア術
■0.1秒でも早く「働かない人生」を実現したいあなたへ。
■全米で話題沸騰! フォロワー大続出! 30代で経済的自立を達成するための全技術!
■株価の暴落にも対応できる「鉄壁メソッド」!
■ニューヨーク・タイムズ、CNBC、ハフポスト、CBCなどで取り上げられたFIRE第一人者の日本版、ついに発売!
弱冠31歳でFIREを達成した、クリスティー・シェンさんの本。
「31歳で達成しちゃうなんて、元々恵まれた家庭に育ったんじゃないの?」なんて思うかもしれませんが、非常に貧しい家に生まれて1日44セント(日本円で50円程度)で家族全員が暮らしていた時期もあるのだとか。
彼女は投資の力を借りてFIREを成し遂げたのですが、この本ではその具体的な手法、しかも投資初心者でも再現可能な方法をわかりやすく解説してくれています。
また、FIREの良いところばかりでなく負の側面やその対処法も語ってくれています。この本で挙げられている負の側面とは、下記3つです。
- お金が底をつく
- コミュニティの喪失
- アイデンティティの喪失
1つ目の「お金が底をつく」は想像がつくかと思いますが、2つ目の「コミュニティの喪失」、3つ目の「アイデンティティの喪失」は少し意外に感じる人もいるのではないでしょうか。
さほど重要でないと感じるかもしれませんが、FIRE達成後に「こんなはずじゃなかった」なんてことにならないよう、一度読んでおくことをおすすめします。
FIRE 最速で経済的自立を実現する方法
著者グラント・サバティエは、貯金わずか2.26ドルの状態から、
たった5年で純資産125万ドルを超え、30歳で経済的自立に到達。
それまでの過程を通して彼が気づいたのは、
お金や仕事、リタイアに関する従来の考え方のほとんどが
間違っている、不完全、もしくは時代遅れだったということだ。本書は決して単なるアドバイスリストではない。
できるだけ早く思い通りの人生を送るための、
成功が約束されているロードマップだ。
たった5年でFIREを達成した、グラント・サバティエさんの本。
支出を減らす方法だけでなく、副業や投資で収入を増やす方法についても解説してくれています。
先ほど紹介した「FIRE 最強の早期リタイア術」のなかでも、サイドハッスル(副業)でどのようにお金を稼げばいいのかについては、この本を参考にするよう紹介されています。

別のFIRE本の著者からすすめられちゃうなんて、これはもう必読ですね
子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり
僕は44歳で総資産1億円を達成し、勤めていた企業を退職しました。そして企業からの卒業だけにとどまらず、会社員からも卒業し、好きで得意なことで生きていくFIREの方向に舵を切ったのです。
しかし、ここまでの道のりは決して順風満帆だったわけではありません。
一般的にFIRE本はインデックス投資を中心とした内容のものが多いのですが、こちらの本では副業の失敗談、会社を辞めるまでの過程なども詳しく語ってくれています。
また、著者が日本人なので、背景がイメージしやすくFIREがより身近に感じられるかと思います。
他の日本人著者のFIRE本は、「インデックス投資とは?」「NISAやiDeCoを活用しよう」みたいに内容が重複している部分が多かったりしますが、こちらの本ではご自身の体験談が重視されていておすすめです(軽くNISAやiDeCoの説明もありますが)。
また、むやみにFIREをすすめる内容ではなく、むしろ保守的ともいえる内容のため、これまでFIRE本を読んできた人でも新たな気づきがたくさん生まれることでしょう。

FIREに夢を膨らませてる人にも、逆に不安を抱えている人にも読んでほしい一冊です
【知識を深める】FIREのおすすめ本 1冊
「FIRE本では投資での経済的自立をすすめてるけど、投資って具体的にどうやって始めたらいいの?」って気になりますよね。
ここからは、FIREに必要な投資の知識を教えてくれる本を紹介します。
父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え
“「会社に縛られないお金」を作るシンプルな方法だ”
――山崎元氏推薦!・たった1つに投資するだけ!
・うまい話や勧誘に騙されなくなる!
・人生の選択肢が増える
・価値観が変わり、賢い生活ができるようになる全米の大人気の投資法!
貯蓄+投資+簡素なライフスタイルで、お金よりも貴重な「自由」が手に入る
これまで投資に馴染みがない方は、こちらの「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」から読んでみることをおすすめします。
「父が娘に伝える」というだけあって投資初心者でも読みやすい内容となっており、FIREに必要な最低限の投資の知識が身につけられますよ。
投資の本といっても非常に幅広いのですが(株式投資だけに特化した本、チャート分析に特化した本など)、FIREを目的として投資をするならば考え方としてはこちらの本がぴったりです。
【達成後】FIREのおすすめ本 1冊
ここからは、FIRE達成後におすすめの本を紹介します。
なまけもの時間術
FIREを達成して数か月は幸福感に包まれていたものの、徐々に「な、なんもやることなさすぎて気が狂いそう…!」「こんなことをしていていいのか、自分」みたいな感情に苛まれてくる人も少なくないでしょう。

そんなときに読みたいのが、ひろゆき氏の著書「なまけもの時間術」です
ひろゆきさんは、好きなときに起きて好きなことをして好きなときに寝る…というまさにFIRE生活のような状態のため、読み進めるごとに「あ、別にこのままでもいいんだ」って感覚になってどんどん気が楽になっていきますよ。
また、ひろゆきさんもこの本の中で書いていますが、人間はヒマな時間が多いと本来不要な不安感がわいてきてしまうもの。
ひろゆきさんがどんなことに時間を使っているかを知ることで、本当の意味で豊かなFIRE生活を送るためのヒントがつかめるかもしれません。
FIREしたいなら投資本も読んでおこう
FIRE自体を主題にした本ってまだあまりないのですが、FIREに必要な知識が深められる本はたくさんあります。
最初に紹介した「FIRE 最強の早期リタイア術」と「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」を読んで全体像を掴んだら、今度はインデックス投資についての本を読んでみましょう。
インデックス投資とは、難しい分析をしなくとも初心者でも取り組める投資方法のこと。
先ほど紹介した「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」でも、インデックス投資について詳しく説明されています。
その他、FIREに必要な投資の知識を身に着けたい場合は、「投資のおすすめ本」の「【投資信託・インデックス投資編】投資のおすすめ本」の項目も参考にしてみてくださいね。
FIRE本を読んだらやっておきたいこと
FIRE本を読んでみて、「よっしゃー、やってやるぞぉ〜」と意気込んで結局なにもやらずに終わったり、「いや〜、自分には無理だなぁ」なんて早速諦めかけている人もいることでしょう。
貯蓄でも節約でもいいので、ひとまず今自分にできることをひとつでも実践してみることが大切です。
FIREはもともと「Financial Independence, Retire Early」の略ですが、RE(=早期退職)までたどり着くことができなかったとしても、FI(=経済的独立)に少しでも近づけることは誰にでもできるはずです。

完全にFIとREを達成しようと思うと果てしなく長い道のりに感じてしまうかもしれませんが、FIにちょっとでも近づけるだけならハードルがグッと下がりませんか?
また、どんどんFIに近づいていけば、完全に早期退職ができなかったとしてもサイドFIREなら達成できるかもしれません。
本だけ読んで憧れのまま終わらせるのではなく、またいきなり完璧を目指すのではなく、簡単な節約など自分にできることから実際に始めてみましょう。
簡単な節約から始める場合は、「節約生活の基本・コツ」を参考にしてみてくださいね。
FIREを目指す際に考えておきたいこと
…とここまでFIREを目指す人におすすめの本を紹介してみたのですが、「そもそもなぜ自分はFIREしたいのか」「FIREした後に何がしたいのか」ってことを考えてみるのも、とても重要だと思うんですよね。

FIREを達成したものの、自身の存在意義が感じられなくなっちゃうとか、やることがなさすぎて病んじゃうとかっていうのはわりとよく聞く話です
人によってはがむしゃらにFIREを目指すよりも、ゆるりとサイドFIREしたほうが幸せだったりもするでしょう。
20代の若いうちから、
「本業が終わった後は副業!休みの日も副業!貯まったお金は全部インデックス投資へ!友達と遊んでるヒマなんかねえ!!」
…みたいな生活をし続けて、いよいよFIREが達成できて周りを見渡したら、友達とは距離ができちゃってお金と株しか残ってなかった…なんてことになったらちょっと悲しいですよね。
自分が「FIREしたら友達と遊びまくりたい」なんて思ってても、もうその頃には仲が良かった友達はみんな結婚して子どももいて、新たなステージで生活をしている可能性も高いです。
ですから、「なにがなんでもFIREする!達成するまで、遊びに金は一切使わん!」とかじゃなくて、そのときにしかできないことにも目を向けて、たまには遊びにもお金を使いながらFIREを目指していったほうが、あとで後悔せずに済むのではないかと思うんですよね。
この辺りの考え方については、「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本も読んでおくことをおすすめします。

FIREとは間逆な考え方のようですが、こうした考え方も頭の片隅にでも置いておくと、より豊かなFIRE生活が送れると思いますよ
完全FIREじゃなくサイドFIREという手も
「完全にFIREするなんて無理だ〜」と思っても、サイドFIREという手もあります。
ただ、「必要な資金ってどれくらいなんだろう?」「失敗したり後悔することはないのかな?」なんて気になっちゃいますよね。

サイドFIREの必要資産、失敗例なども紹介します!
サイドFIREとは、簡単に説明すると「半分FIRE」状態のこと。おおよそ経済的自立を達成し、アルバイトやサイドビジネスなどで生活しているような状態のことをいいます。

完全に働くこと自体をやめてしまうわけでなく、ゆるりと働きながら最低限の収入を得ている状態のことですね
完全リタイア生活には莫大な資産(おおよそ1億円以上)が必要ですが、サイドFIREであれば人によってはその3分の1程度の資産でも達成することが可能です。
資産状況などに合わせて自分が必要な分だけ働き、あとは自由に生活するようなイメージですね。
必要資金・資産
3,000万円で達成した30代女性も
サイドFIREに必要な資金はその人が置かれている状況(家族構成など)によっても異なりますが、インデックス型の投資信託を利用して3,000万円ほどの資金でサイドFIREを達成した30代女性もいます。
20代から収入の大半を投資。資産3000万円でFIRE
「OL時代はバリバリ働きたいタイプだったのですが、投資で資産が増えるにつれてセミリタイアを意識しだしたんです」
そう話すのは、関西地方で暮らすちーさんだ。3年前、33歳で資産3000万円を達成してFIREを実行。資産が少ないうちはハイリスク・ハイリターンを意識して株式比率が75%ほどあったという。
「結局、素人にとってインデックス型の投資信託に勝るものはありません。世界経済の成長率が4~6%程度であることを考えれば、指数に連動するインデックス・ファンドで年利5%の利益を得ることは十分可能だと思うし、実際に順調に資産を増やせています」
仮に年間支出が300万円だったら10年で3,000万円の資金を使い果たしてしまいますが、投資で増やしながら切り崩していけば、元本はそのままに投資の利益分だけ収入を得ることも可能というわけですね。
例えば3,000万円の資金で年利5%が得られた場合、年間150万円(=3,000万円×5%)を投資で得ることができるため、あとは不足している150万円分だけ働けばいいということになります。
さらに投資元本を増やして1億円の資金を5%でまわせば、年間500万円(=1億円×5%)の利益が得られるため、計算上は働くことなく生活できる(完全リタイア状態)ことになります。

「投資なんてやったことないし、私には無理だなぁ…」という人も、諦めるのはまだ早い!
インデックス型の投資信託なら、投資の知識があまりなくても簡単に始められ、さらに低コストで運用できます。
ただし、あくまで投資なので順調に利益を得られるときばかりではありません。
40~50代で1億円程度の資産で引退すると、やがて苦境に立たされかねない
と指摘する専門家もいます。
参考 資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路(日経ビジネス)
あとで後悔しないために、厳しめに資金を見積もっておいた方がいいでしょう。
方法を誤ると失敗・後悔することも
インデックス投資でサイドFIREするなら、単に3,000万円が手元にあるだけでは条件達成したとはいえません。
コツコツと投資に資金をまわし、コンスタントに値上がり益や配当が得られるようになって初めてサイドFIREできるというわけですね。
「そんなら3,000万円貯めて、一気に投資にぶっこんじゃえばいいじゃん?」なんて思うかもしれませんが、当然のことながら株価は常に右肩上がりというわけではなく日々変動しているため、最初の数年は元本割れするリスクも高まります。

あなたが投資初心者なのであれば、焦って一括投資するのではなく、時間を分散して毎月定額で積み立てていく(ドルコスト平均法)ことをおすすめします
この手法であれば株価が下がったときにも安く買いますことができますし、精神的にも負担になりづらいでしょう。
「長期投資なら一括投資のほうが有利」「分割投資したところで結果はさほど変わらない」なんていわれたりもしますが、投資初心者にとって一番恐ろしいのは株価の下落局面で焦って売ってしまうことです。
元本割れした状態で焦って売ると、資産を減らして結果的にサイドFIREが遠のいてしまいますからね。
初めて投資をするのであれば、なるべく精神的に負担のない方法で始めたほうがいいでしょう。
さらに、3,000万円の資産が貯まっても全てをインデックス投資に投じるのはあまりにリスキーです。

不測の事態に備えて、最低でも半年分〜1年分の生活費は現金は残しておいたほうがいいですね
こういった意味でも、単に3,000万円があればいいわけではないということです。
3,000万円×5%=年間150万円の利益を狙いたいのであれば、さらに半年分〜1年分の生活費が上乗せして必要ということになります。
あわせて把握しておきたいのが、2021年現在は世界的に株高が続いているということです。
ここ最近「FIRE(セミリタイア)しました!」という内容のブログやツイートも多くなりましたが、そういった人たちは以前から積立投資をしたり、株価の暴落時に多く購入したりという過程を経て、現在の株高で資産を大きく増やしているのでしょう。
そうした成功者の声を聞いているとついつい浮かれて便乗したくなってしまうのですが、株価が高いときに調子に乗って買いまくり、下落したらビビって売ってしまうというのは投資初心者あるあるなので注意が必要です。
失敗・後悔する人も
またまた水を差すような話で恐縮なのですが、夢のようなサイドFIRE生活にも少なからずデメリットは存在します。
ゆるやかな生活で向上心や成長力が低下する
まず考えておきたいのが、必死に働かなくてもいい状況なので向上心や成長力が低下してしまうという点です。
本当にサイドFIRE生活が一生キープし続けられるのであれば大きな問題ではないかもしれませんが、もし不測の事態が発生して再びフルタイムで働かなければならなくなった場合、精神的な負担は小さくないはずです。
特に独身かつ無趣味の場合は注意
また、独身かつ打ち込める趣味などがない場合、単に起きて食事してテレビ見て寝るだけという生活で、「私ってなんのために生きてるんだろう…」「誰からも必要とされてないんじゃ…」みたいな迷いや孤独感も生じてくることでしょう。

自由すぎて逆に病んじゃうって人は意外と多いようですね
「自由すぎて病むなんて、そんな贅沢な!」なんて憤慨する人もいるでしょうが、何もやることがない、やる必要がないっていう状況は精神的に結構キツイものです。
サイドFIRE自体を目標とするのではなく、サイドFIRE後にやりたいことに焦点を当てるのが理想的だといえます。
- 3,000万円ほどの資産でサイドFIREをしている人もいる
- インデックス型の投資信託を利用すれば、元本を減らさずに生活することも可能
- サイドFIRE自体を目的とするのではなく、その先に焦点を当てて取り組もう
サイドFIREのために投資信託を始める場合、むやみに銀行窓口なんかで申し込んでしまうとコストが高くなりがちなので要注意!
低コストで投資信託を始める方法は、「おすすめ投資」をご覧ください。
また、なるべく早くサイドFIREを達成したいのなら、節約して支出を減らすことも必須です。
まとめ

余談が長くなっちゃいましたが、おすすめ本のまとめは下記の通りです
- まず最初に読んでおきたい本…「FIRE 最強の早期リタイア術」「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」
- 知識を深めるために読んでおきたい本…「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」、その他インデックス投資に関する本
- より身近なケースが知りたいときにおすすめの本…「子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり」
- FIRE達成後におすすめの本…「なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23」
- 読んでおくと視野が広がる本…「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」
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