ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)とは、インターネットを通じて私たち投資家と資金が必要な事業者を結びつけるサービスのこと。
クラウドファンディングの一種で、ソーシャルレンディング運営会社が投資家から資金を集め、その資金を事業者に貸付け、その後利息と元本を回収して投資家に還元する仕組みです。
新しい投資方法として注目されており、市場がどんどん拡大してきているんですよ。
ソーシャルレンディングのメリット・デメリット、おすすめ運営会社も紹介します!
ソーシャルレンディングの特徴・メリット
3~10%ほどの高い利回りが期待できる
ソーシャルレンディングの利回りは、他の投資と比較しても高めに設定されています。
具体的な利回りは、運営会社やファンドによって異なりますが、おおよそ3~10%ほどの利回りが目標設定されています。
メガバンクの普通預金では0.001%ほどの金利しかつきませんが、ソーシャルレンディングでは1万倍の利回りを目指すこともできちゃいます
少額OK!1万円から始められる
株式投資などでは最低でも数十万円単位の資金が必要ですが、多くのソーシャルレンディングでは1万円ほどの少額から投資できます。
そのため私たち投資家は、色んなプロジェクトに投資してリスク分散をすることもできるんですよ。
どんな投資でもそうなのですが、ひとつの投資対象に絞るとそれだけリスクが高まります。
株式などで分散投資をしようとすると数百万円ほどに必要資金が膨れ上がってしまいますが、ソーシャルレンディングでは数万円程度で分散投資ができるため、少額から投資を始めたい人にはピッタリです。
投資の手続きもカンタン
ソーシャルレンディングの登録や申し込みは、いずれもパソコンやスマホでOKなのでとってもお手軽。
窓口などに出かける必要もないため、忙しい方でも簡単に始められます。
ソーシャルレンディングのリスク・デメリット
ソーシャルレンディングに限らずどんな投資でもそうですが、良い点ばかりではなくリスクやデメリットも存在します。
途中で解約できない
株式やFXなどはいつでも簡単に売買できますが、ソーシャルレンディングでは基本的に投資家からの中途解約はできません。
最終期間が過ぎるまで資金は戻ってきませんので、計画的に投資する必要があります。
返済が遅れるリスクがある
事業者による返済が遅れると、その分私たち投資家の手元にお金が戻ってくる時期も遅れてしまいます。
こうしたリスクも考慮し、あくまで余剰金かつ計画に余裕を持って投資するよう心がけましょう。
貸し倒れや元本割れのリスクがある
ソーシャルレンディングでは、事業者からの返済が遅れるだけでなく、返済自体できなってしまう貸し倒れのリスクもあります。
多くの投資方法と同じく、ソーシャルレンディングでも元本の保証はないため、もし事業者が返済できない場合は私たち投資家の損失となります。
リスクの高さもプロジェクトによって異なってくるので、担保の確保がされているかなどを確認する必要があります。
また、なるべくリスクを抑えるには、クラウドファンディング運営会社の審査能力が非常に重要です。
もしこれからクラウドファンディングを始めるのなら、安心して任せられる運営会社を選びましょう
ソーシャルレンディングのおすすめ業者TOP2
現在、ソーシャルレンディングの人気が爆発的に伸びているため、20社以上もの業者が取り扱っています。ただ、その中でもおすすめできるのは下記のような業者に限られています。
Funds(ファンズ)
Funds(ファンズ)では、1.5〜6%の利回りが期待できるファンドを取り扱っています。
上場企業など高水準の審査をくぐり抜けた企業だけに貸付を行なっているため、安全性も比較的高くておすすめですよ
ただ注意していただきたいのが、Fundsの運営会社はCROWDPORT(クラウドポート)というメディアを運営していて、ソーシャルレンディングについて調べていると度々目にするかと思います。
当然ながら、クラウドポートの記事内容はFunds推しの内容となっているため、鵜呑みにしないよう気をつけてくださいね。
Crowd Bank(クラウドバンク)
Crowd Bank(クラウドバンク)というソーシャルレンディングサービスでは、利回りが高いファンドを多く取り扱っており、2019年3月末の3年間での実績平均利回りはなんと6.99%。
他のソーシャルレンディングでは期待値の利回りを宣伝していることが多いですが、クラウドバンクの場合は実績値かつ平均です。
2019年6月時点で、融資元本回収率100%、貸し倒れ率0%を誇っています。
その他のソーシャルレンディング業者 4つ
Crowdcredit(クラウドクレジット)
Crowdcredit(クラウドクレジット)は、海外に特化しているソーシャルレンディング運営会社で、北欧や東欧など世界中に資金を供給しています。
伊藤忠商事、第一生命保険、三菱UFJキャピタルなども出資しているんですよ。
OwnersBook(オーナーズブック)
OwnersBook(オーナーズブック)は、不動産に特化しているソーシャルレンディングサービスです。
案件は不動産投資のプロが厳選しており、不動産の評価は自社内の不動産鑑定士だけでなく、外部の不動産鑑定士などにも依頼して実施しています。
COOL(クール)
COOL(クール)は、国内の成長企業および在日外国人の支援に特化している運営会社。2019年7月にサービスを開始したばかりです。
SBIソーシャルレンディング【廃業】
SBIソーシャルレンディングは、SBI証券などと同じくSBIグループが運営しています。
過去には個人向けファンドで貸し倒れが発生しましたが、現在ではこの個人向けの融資からは撤退しています。
名前に「SBI」がついてるのでなんだか安全な気がするかもしれませんが、実は結構色々とやらかしています
SBIソーシャルレンディングは、2021年2月にも貸し倒れの懸念がある事例が確認され、その後廃業することが決定しました。
SBIホールディングス傘下でインターネットを通じた金融仲介を手掛けるSBIソーシャルレンディング(東京)は5日、貸付先の事業運営に「重大な懸案」が生じた可能性があると発表した。定期的な社内調査により、貸付金の返済遅延や回収不能などの懸念がある事例が確認されたという。同社は弁護士ら外部有識者による第三者委員会を設置し調査する。
SBIホールディングスは24日、子会社がソーシャルレンディング事業から撤退することを決めたと発表した。国内メディアの報道によると、同子会社を巡っては投資勧誘の違反行為があったとして金融庁が業務停止命令を出す方向で最終調整している。
ソーシャルレンディング まとめ
ソーシャルレンディングは特定分野に特化したサービスも少なくないので、上手にリスク分散するためには複数のソーシャルレンディング会社を使い分けるのがおすすめです。
これから始めるのであれば、まずは上で紹介した運営会社で口座開設してみましょう
▼ ソーシャルレンディングの注意事項
- ソーシャルレンディングの仲介者は第二種金融商品取引業の登録を受ける必要があります。登録を受けていない業者の募集等は、詐欺的な商法である可能性が高いため、一切関わらないようにしてください。
- 登録業者であっても、金融庁や財務局が、その業者の信用力等を保証するものではありません。業者の情報をできる限り確認し、その業者の信用力を慎重に見極めるとともに、取引内容を十分に理解したうえで、投資を行うかどうかの判断をすることが重要です。
- ソーシャルレンディングへの投資にあたっては、投資者への情報開示が十分に図られているかどうか、また、高い利回りである場合、商品によっては、貸付先の返済遅延やデフォルトなどのリスクが高いことを十分に認識した上で、適切な投資判断をお願いします。
- 高い利回りなど限られた情報のみで投資判断を行うことなく、業者が提供する様々な情報を確認してください。利回りだけを強調し、リスクに関する情報が明示されていない業者との取引は注意が必要です。