「お金を貯めたい」と思っているのに、月末になるとなぜかほとんど残っていない。
そんな悩みを抱えている人は、少なくありません。

お金を貯めるために大切なのは、毎日ひたすら我慢することではなく、自然とお金が残る仕組みを作ることです。
先取り貯金や固定費の見直しなど、一度仕組みを整えてしまえば、毎日の節約をそこまで意識しなくても貯金しやすくなります。
反対に、「余ったら貯めよう」と考えているだけでは、なかなかお金は残りません。
この記事では、お金を貯める方法を12個に絞り、貯金が続かない原因や目標の決め方、投資との順番までわかりやすく解説します。
お金を貯める基本
お金を貯める仕組みは、とてもシンプルです。
収入より支出を少なくし、残ったお金を貯める。
基本はこれだけです。
とはいえ、「そんなことはわかっているけれど、それができない」と感じる人も多いでしょう。

問題は、お金を貯める知識がないことより、日々の生活の中で支出が少しずつ増えてしまうことにあります。
食費、日用品、スマホ料金、保険、外食、趣味、通販など、家計から出ていくお金はたくさんあります。
一つひとつの支出は必要に見えても、まとめて確認すると見直せる部分が見つかることがあります。
我慢より仕組みを作る
「今月から節約する」と決めるだけでは、なかなか長続きしません。
仕事で疲れた日や忙しい日は、節約より便利さを優先したくなることもあります。
それは珍しいことではありません。
そこで、お金を貯めるときは意思の強さではなく、仕組みに頼ります。
- 給料日に自動で貯金する
- 貯金用口座を分ける
- 固定費を下げる
- 自由に使える金額を先に決める
こうした仕組みを作っておけば、「今日は節約できた」「今日は使いすぎた」と毎日一喜一憂する必要がなくなります。
貯金する目的を決める
お金を貯める前に、「何のために貯めるのか」も考えてみましょう。
目的がないまま貯金すると、欲しいものを見つけたときに使ってしまいやすくなります。
一方、目的が明確なら、その買い物をするかどうか判断しやすくなります。
目的は立派なものでなくても構いません。
- 急な出費に備える
- 引っ越し費用を作る
- 旅行へ行く
- 車を購入する
- 将来の生活費に備える
- お金の不安を減らす
「口座残高を見て焦りたくない」でも十分な理由です。
貯金は数字を増やすことだけが目的ではなく、将来の選択肢を増やすためのお金でもあります。
お金を貯める方法12選
ここからは、お金を貯めるために実践しやすい方法を紹介します。
12個すべてを一度に始める必要はありません。

まずは、「これならできそう」と思うものを一つ選んでみてくださいね。
1.収入と支出を把握する
最初に確認したいのが、毎月いくら入ってきて、いくら出ていくのかです。
家計簿を完璧につける必要はありません。
給与明細、銀行口座、クレジットカードの明細を見るだけでも、大まかなお金の流れは把握できます。
支出は次の3つ程度に分けると整理しやすくなります。
「食費が高いと思っていたけれど、実は通販のほうが多かった」ということもあります。
感覚だけで節約する前に、まず数字を確認しましょう。
2.貯金用口座を分ける
生活費と貯金を同じ口座に入れていると、どこまで使ってよいのかわかりにくくなります。
そのため、貯金用の口座を分けるのがおすすめです。
例えば、次のように分けます。
- 生活費を払う口座
- 貯金専用口座
- 特別費を貯める口座
貯金用口座に移したお金は、基本的に普段の買い物では使いません。
お金の置き場所を分けるだけでも、「使ってよいお金」と「残しておくお金」がわかりやすくなります。
3.先取り貯金をする
お金を貯める方法の中でも、特に取り入れやすいのが先取り貯金です。
先取り貯金とは、給料が入ったら生活費を使う前に貯金分を取り分ける方法です。
例えば、手取り25万円のうち毎月2万円を貯めたい場合、給料が入ったら先に2万円を貯金口座へ移します。
残った23万円で生活します。
「月末に余ったら貯める」のではなく、「最初に貯めて、残りを使う」順番に変えるのがポイントです。
先取り貯金は自動振替を設定しておくと、さらに続けやすくなります。
自分で毎月移そうとすると忘れることがありますが、自動ならこちらが忘れていても銀行はしっかり働いてくれます。
4.固定費を見直す
節約するなら、最初に固定費を確認しましょう。
固定費は一度見直せば、その後も支出を抑えやすいからです。
主な固定費には、次のようなものがあります。
- スマートフォン料金
- インターネット料金
- 保険料
- サブスクリプション
- 家賃や駐車場代
- 各種会員費
月2,000円の固定費を減らせれば、年間では24,000円です。
毎日細かく節約するより、負担が少ない場合があります。
ただし、利用しているサービスまで無理に解約する必要はありません。
「最近使っているか」「今の生活に必要か」「料金に納得しているか」という基準で確認しましょう。
5.変動費は予算を決める
食費や日用品、趣味などの変動費は、ゼロにするのではなく予算を決めるのがおすすめです。
例えば、食費と日用品を合わせて月5万円、趣味や外食に月2万円など、自分に合った金額を設定します。
細かく分類しすぎる必要はありません。
家計管理が苦手な人ほど、大まかな予算のほうが続けやすいことがあります。
月単位で管理しにくい場合は、週単位に分ける方法もあります。
月8万円なら、「1週間に約2万円まで」と考えれば、月の前半に使いすぎるのを防ぎやすくなります。
6.小さな出費を見直す
1回数百円程度の支出は、あまり気にならないものです。
しかし、回数が増えると月単位ではそれなりの金額になります。
特に確認したいのは、満足度の低い支出です。
- 何となく買う飲み物
- 暇つぶしのネットショッピング
- 使っていないアプリ課金
- 予定になかったコンビニでの追加購入
- ATMや各種サービスの手数料
もちろん、毎日のコーヒーが楽しみなら無理に削る必要はありません。
大切なのは、金額の小ささではなく「本当に満足しているか」です。
生活を楽しみながら支出を抑えたい人は、質素な生活についても参考にしてみてください。
7.衝動買いを減らす
欲しいものを見つけた瞬間は、それがとても必要に感じることがあります。
しかし、数日後になると「そこまで欲しくなかったかも」と感じることも少なくありません。
高額なものや予定になかったものは、その場ですぐ買わず、一度時間を置いてみましょう。
通販ならカートやお気に入りに入れるだけにして、翌日以降にもう一度考えます。
それでも欲しいなら、予算と相談して購入すればよいでしょう。
買うこと自体を悪者にする必要はありません。
物欲が強くて予算を超えやすい場合は、物欲が強い人の特徴とお金の管理方法も参考になります。
8.支払い方法を整理する
クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、支払い方法が増えすぎると支出全体が見えにくくなります。
ポイントを貯めるためにカードを何枚も使い分けている人もいますが、管理できなくなれば本末転倒です。
普段使うクレジットカードや決済方法をある程度絞ると、利用額を確認しやすくなります。
キャッシュレス決済を使う場合は、週に一度程度利用履歴を見るのもおすすめです。
ポイントは嬉しいものですが、ポイントを貯めるために余計な買い物をしたら財布のほうが先に泣きます。
9.特別費を積み立てる
毎月の生活費は予算内なのに、家電の故障や旅行、税金などで貯金を取り崩してしまう人もいます。
こうした不定期の支出は、毎月の生活費とは別に準備しておきましょう。
例えば、1年間で12万円程度の特別費を見込むなら、毎月1万円ずつ積み立てます。
すると、大きな支払いが発生しても貯金本体を崩しにくくなります。
「突然の出費」と思っているものの中には、実は毎年ある程度予想できる支出もあります。
自動車税、帰省費、誕生日、旅行、家電の買い替えなどは、先に積み立てておくと安心です。
10.お金を使わない日を作る
買い物をする回数そのものを減らす方法もあります。
週に1日程度、「今日は買い物をしない」と決める日を作ってみましょう。
家にある食材を使ったり、飲み物を持参したりするだけでも、新しい支出を減らせます。
お金を使わない日を作る目的は、我慢することではありません。
「何となく買う」という行動を一度止めて、自分の買い物習慣に気づくことです。
11.収入を増やす
節約には限界があります。
ある程度支出を整えたら、収入を増やす方向も考えてみましょう。
例えば、次のような方法があります。
- 不用品を売る
- 副業を始める
- 資格やスキルを身につける
- 転職や昇給を目指す
月1万円収入が増え、そのまま貯金できれば年間12万円です。
毎月1万円を節約するのが難しくても、収入を増やすことで同じ結果を目指せる場合があります。
ただし、「副業を始めれば簡単に稼げる」と考えるのは禁物です。
無理なく続けられる方法を選びましょう。
12.月1回だけ振り返る
一度家計を整えても、時間が経つと支出は少しずつ変わります。
そのため、月に一度だけでも家計を確認しましょう。
見る項目は多くなくて構いません。
- 今月の収入
- クレジットカードの利用額
- 口座残高
- 貯金できた金額
- 予定外に多かった支出
「今月は外食が多かったから来月少し減らそう」くらいの振り返りで十分です。
反省会のように自分を責める必要はありません。
家計は試験ではなく、暮らしに合わせて調整していくものです。
お金が貯まらない原因
お金を貯める方法を実践しても、毎日の習慣によって貯金が増えにくくなることがあります。

なかなかお金が残らない場合は、自分に当てはまるものがないか確認してみてくださいね。
余ったお金を貯めようとしている
「月末に余った分を貯金しよう」と考えていると、お金はなかなか残りません。
口座にお金があると、その金額まで使えるような気持ちになりやすいからです。
貯金を増やしたいなら、先取り貯金に変えてみましょう。
給料が入った時点で貯金分を確保すれば、残りのお金だけで生活する形になります。
使える金額を決めていない
予算がない状態では、使いすぎているかどうか判断できません。
「まだ口座に10万円あるから大丈夫」と思っていたら、その後に家賃やカードの引き落としが来ることもあります。
毎月自由に使える金額をあらかじめ決めておくと、使いすぎに気づきやすくなります。
固定費を放置している
昔契約したサービスを何年もそのままにしている人もいます。
スマホのプラン、保険、サブスクリプションなどは、生活環境が変われば必要な内容も変わります。
毎月自動で引き落とされるため存在を忘れやすいのが固定費の少し怖いところです。
半年から1年に一度程度は契約内容を確認してみましょう。
ストレス発散が買い物になっている
仕事で疲れたり嫌なことがあったりすると、買い物で気分を変えたくなることがあります。
たまのご褒美なら問題ありません。
ただし、ストレスを感じるたびに通販や外食を利用していると、支出は増えやすくなります。
散歩、運動、入浴、動画を見るなど、お金をあまり使わない気分転換も持っておくと安心です。
収入が増えると支出も増える
昇給すると、「少しくらい生活を良くしてもいい」と思うのは自然です。
しかし、収入が1万円増えるたびに支出も1万円増えていたら、貯金額は変わりません。
収入が増えたときは、その一部を自動的に貯金へ回すと資産を増やしやすくなります。
貯金が増えると、お金に対する安心感も少しずつ変わってきます。
経済的な余裕について詳しく知りたい人は、お金に余裕がある人の特徴も参考にしてみてください。
貯金の目標を決める
「いくら貯めれば安心なのか」と悩む人も多いでしょう。
しかし、必要な貯金額は収入、家族構成、仕事、住居、将来の予定によって変わります。
誰にでも当てはまる一つの正解はありません。
そのため、最初から大きな金額だけを目標にするのではなく、段階的に考えるのがおすすめです。
最初は少額から始める
貯金がほとんどない状態で「100万円貯める」と考えると、かなり遠く感じるかもしれません。
まずは1万円、次に5万円、10万円というように、小さな目標を作りましょう。
一度でも目標を達成すると、「自分でも貯められる」という感覚が生まれます。
この成功体験は、金額以上に大切です。
生活防衛資金を作る
次に考えたいのが、病気や失業、収入減、急な出費などに備える生活防衛資金です。
必要な金額は、その人の働き方や生活環境によって違います。
会社員と自営業では収入が止まったときの状況も異なりますし、一人暮らしと子育て世帯でも必要な生活費は変わります。
最初から大きな金額を準備しようとせず、まず生活費1か月分、その次に数か月分というように段階的に増やしていくとよいでしょう。
生活防衛資金は、必要なときにすぐ使える預金などで管理しておくと安心です。
目的別に分ける
ある程度貯金が増えてきたら、目的別に分けると使い道がわかりやすくなります。
- 急な出費に備えるお金
- 旅行や趣味のお金
- 車や家電の購入費
- 教育費
- 住宅関連費
- 将来のための資金
すべてを一つの「貯金」として管理すると、使ってよいお金なのか迷うことがあります。
目的を分けておけば、旅行でお金を使っても「貯金を減らしてしまった」という罪悪感を持ちにくくなります。
貯金と投資の順番
お金を貯め始めると、「預金だけではなく投資もしたほうがいいのでは」と考える人もいるでしょう。
長期的な資産形成を考えるなら、投資も選択肢の一つです。
ただし、生活費まで投資に回すのはおすすめできません。
投資には値動きがあり、必要なタイミングで元本を下回っている可能性があるからです。
まずはすぐ使うお金を確保する
家賃や食費などの生活費、近いうちに使う予定のお金、急な出費に備える資金は預金などで確保しておきましょう。
そのうえで、当面使う予定がない余裕資金から投資を考えると安心です。
貯金と投資は、どちらか一方だけを選ぶものではありません。
近いうちに使うお金は貯金、長期的に育てるお金は投資というように役割を分ける考え方があります。
NISAも選択肢になる
長期的な資産形成を考える場合は、NISAを利用する方法もあります。
ただし、NISAを使えば必ずお金が増えるわけではありません。
あくまで投資である以上、購入した金融商品の価格が下がる可能性があります。
そのため、生活防衛資金を確保し、無理のない金額で始めることが大切です。
制度の仕組みや注意点については、NISAとは?デメリットや始め方を解説した記事で詳しく紹介しています。
よくある質問
貯金は毎月いくらすればいい?
すべての人に共通する金額はありません。
手取り収入や家賃、家族構成などによって無理なく貯められる金額は違います。
最初は5,000円でも1万円でも構わないので、毎月取り崩さず続けられる金額から始めましょう。
収入が少なくてもお金は貯められる?
収入が少ないほど貯金できる金額が限られるのは事実ですが、少額から貯めることはできます。
ただし、すでに生活費が収入を上回っている場合は、無理に貯金するよりも家計の改善を優先しましょう。
固定費を確認し、それでも余裕がなければ収入を増やす方法も検討する必要があります。
家計簿をつけなくても貯金できる?
できます。
家計簿は便利ですが、毎日細かく記録しなければ貯金できないわけではありません。
銀行口座やカードの利用履歴を月1回確認するだけでも、お金の流れはある程度把握できます。
続かない家計簿を完璧につけようとするより、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
現金とキャッシュレスはどちらが貯まりやすい?
どちらが向いているかは人によって違います。
現金のほうが残額を意識しやすい人もいれば、キャッシュレスの利用履歴を確認するほうが管理しやすい人もいます。
大切なのは支払い方法ではなく、毎月いくら使っているか把握できていることです。
ボーナスは全部貯金したほうがいい?
すべて貯金する必要はありません。
貯金、特別費、旅行や趣味など、自分の目的に合わせて分けても構いません。
ただし、毎月の生活費不足をボーナスで補っている場合は、通常の家計が赤字になっていないか確認しましょう。
100万円貯めるには何から始める?
まず毎月無理なく貯められる金額を決めます。
月1万円なら100万円まで約8年4か月、月2万円なら約4年2か月、月3万円なら約2年10か月が単純計算での目安です。
期間が長いと感じる場合は、固定費の見直しや収入アップを組み合わせることで毎月の貯金額を増やせます。
お金を貯めるために一番大切なことは?
無理なく続けられる仕組みを作ることです。
短期間だけ厳しい節約をしても、反動で使いすぎれば長期的には貯まりません。
先取り貯金、固定費の見直し、予算設定など、自分が頑張らなくても続けられる方法を取り入れましょう。
まとめ
お金を貯めるために必要なのは、毎日我慢し続けることではありません。
まず収入と支出を把握し、先取り貯金や固定費の見直しによって、お金が残りやすい仕組みを作ることが大切です。
そのうえで、変動費の予算を決めたり、満足度の低い支出を減らしたりすれば、無理なく家計を整えられます。
いきなり大きな金額を貯めようとする必要もありません。
月5,000円でも、1万円でも、継続できれば確実に積み上がっていきます。
まずは今日、貯金用口座を作る、固定費を一つ確認する、先取りする金額を決めるなど、できることを一つだけ始めてみましょう。
お金を貯める一番のコツは、頑張らなくても続く仕組みを作ることです。


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